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「彼が死を成し遂げた」 スティーブ・ジョブズさんの妹が述べた弔辞、NYタイムズに掲載



A Sister’s Eulogy for Steve Jobs - NYTimes.com
妹からスティーブ・ジョブスへの弔辞

ジョブズさんの妹で作家のモナ・シンプソンさんによる弔辞は10月30日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズの「The Opinion Pages」に掲載されました。母子家庭で育ったシンプソンさんは、25歳の時に初めてジョブズさんと対面したとのこと。弔辞には、シンプソンさんが27年にわたってジョブズさんから学んだという”生き様”が記されています。

10月31日にはてな匿名ダイアリーへ投稿された日本語訳によれば、シンプソンさんから見るジョブズさんは「散漫の対極のような人」だったそう。「ファッションとは、美しく見えるがのちに醜くなるもの。芸術とは、最初醜く見えるがのちに美しくなるもの」という、常に「のちに美しくなるもの」を追求していたジョブズさんの美学も明かしています。シンプソンさんはこのほか、ジョブズさんの失敗を恐れずに挑戦する姿勢や、家族に対する愛情の注ぎ方などを語っています。

ジョブズさんがすい臓がんを患ったときのことを、シンプソンさんは「彼の人生が狭い場所に圧縮されていくのを見ました」と説明しています。闘病生活については、以下の内容が記載されています。

兄が椅子を使って、ふたたび歩けるようになるための練習をしていたことを思い出します。
(中略)
彼は挑戦しました。
いつもいつも挑戦しました。
その試みの中心には愛がありました。
彼はとても直情的な人でした。

呼吸が変わりました。
つらそうに、やっとの思いで息をしていました。
彼がまた歩みを数え、より遠くへ進もうとしているのが分かりました。
これが私が学んだことです。
彼はこのときにも努力していたのです。
死がスティーブに訪れたのではありません。
彼が死を成し遂げたのです。

シンプソンさんの弔辞は、ジョブズさんが亡くなる数時間前につぶやいたという最期の言葉で締めくくられています。

彼は妹のパティを見て、
子供たちをゆっくり見て、
人生の伴侶ローリンを見て、
そして皆の肩の向こうを見ました。

スティーブの最期の言葉は次の通りです。
OH WOW. OH WOW. OH WOW.

ライターの市村佐登美さんも、11月1日付の自身のブログで、弔辞の日本語訳を掲載しています。
Long Tail World: スティーブ・ジョブズの妹モナ・シンプソンの追悼演説:A Sister’s Eulogy for Steve Jobs

文: あおきめぐみ

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