• X
  • Facebook
  • RSS

気象庁、5/6に発生した竜巻の威力を「F2級」と推定 車が吹き飛ばされる強さ



平成24年5月6日に茨城県つくば市付近で発生した突風について(PDF)

気象庁機動調査班(JMA-MOT)の調査によると、被害地付近では被害の発生時刻に活発な積乱雲が通過していたほか、被害や痕跡から推定した風向きに突風現象の収束性が見られたとのこと。これらの調査結果から、突風をもたらした現象は竜巻であるとし、複数の住家で屋根がすべて飛散する被害が確認されたため、藤田スケールはF2と推定されました。

藤田スケールは、竜巻やダウンバーストなどの風速を構造物の被害から推定するため、シカゴ大学の藤田哲也博士が1971年に考案した等級です。F2は約7秒間の平均風速が秒速50~69メートルに達するもので、住家の屋根が剥ぎ取られたり、自動車が道から吹き飛ばされたりといった被害が発生します。

調査で把握できた被害範囲は、幅約500メートル、長さ約15キロメートルとのこと。この被害が1つの竜巻によるものなのかについては、引き続き調査中としています。今後の調査によっては、突風の推定値がF2よりも強くなる可能性があるとのことです。

国内でこれまでに観測された最大の竜巻はF3級です。これは住家の壁が押し倒されて倒壊し、非住家なら鉄骨作りでもつぶれてしまう威力です。F4は「列車が吹き飛ばされ、自動車は何十メートルも空中飛行する。1トン以上ある物体が降ってきて、危険この上もない」、F5は「自動車、列車などがもち上げられて飛行し、とんでもないところまで飛ばされる。数トンもある物体がどこからともなく降ってくる」そうです。
気象庁 > 気象等の知識 > 天気予報・台風 > 竜巻・雷 > 藤田(F)スケールとは
気象庁 > 気象等の知識 > 天気予報・台風 > 竜巻・雷 > 過去の主な事例

文: あおきめぐみ

関連エントリー