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故・伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』8/24発売 遺稿が盟友の手で完成するまでの経緯を公開



屍者の帝国 :伊藤 計劃,円城 塔|河出書房新社

『屍者の帝国』は伊藤計劃さんの長編4作目として執筆が進められていましたが、2009年に伊藤さんが亡くなったことで未完に。伊藤さんと同時期に作家としてデビューし、2012年1月に芥川賞を受賞した円城さんが、受賞記者会見で「伊藤計劃が残した原稿を完結させる」と発表して、ファンの間で話題となりました。

河出書房新社の公式Twitterアカウントによると、伊藤さんは2008年10月に『屍者の帝国』のプロットを担当編集に渡しましたが、年が明けて入院し、そのまま帰らぬ人に。入院中、伊藤さんのもとに足しげく通っていたという円城さんに遺稿を見せたところ、円城さんは「これは……やるしかないですね」と語ったそうです。


伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』刊行までの経緯 - Togetterまとめ

残された冒頭30枚は、これまで『S-Fマガジン 2009年7月号』の伊藤計劃追悼特集、河出書房新社のオリジナル日本SFアンソロジー『NOVA1』、遺稿集『伊藤計劃記録』、短編集『The Indifference Engine』に掲載されました。フランケンシュタインの技術が普及したという設定の19世紀を舞台に、「シャーロック・ホームズ」シリーズのジョン・H・ワトソン博士が語り手を務めるという内容で、「ドラキュラ」のヴァン・ヘルシング教授も登場します。この遺稿版は、今回の共作版でも「プロローグ」として組み込まれます。

伊藤さんは2004年から、はてなダイアリーで映画評論ブログを運営。2007年に『虐殺器官』でデビューし、早川書房「SFが読みたい!2008年版」で1位、第28回日本SF大賞候補となるなど高く評価されました。2008年に発表した『ハーモニー』は伊藤さんの没後、第40回星雲賞や第30回日本SF大賞を受賞したほか、2010年に英訳され、2011年にアメリカでフィリップ・K・ディック記念賞の特別賞を受賞しました。

はてなブックマークのコメント欄(河出書房新社Togetter)には「……来たか。ついに」「これで本当に最後になっちゃうんだっけ伊藤計画」「出て欲しいけど出て欲しくなかった一冊。これでとうとう終わりだと思うと……」「…円城さん、本当に成し遂げたんだな…本当に刊行されるんだな…涙が止まらないよ…」といった声が寄せられています。

屍者の帝国

屍者の帝国

文: 深山こよみ

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