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図書館蔵書検索サイト「カーリル」にWindows 8アプリ版が登場 中の人に聞く「開発の裏側」と「カーリルのこれから」

暮らし PR-特別企画



(※この記事は日本マイクロソフト株式会社によるPR記事です)

カーリル | 日本最大の図書館蔵書検索サイト
http://apps.microsoft.com/webpdp/ja-JP/app/33182421-d36e-4c67-a094-3eb0e10472fe

―― 本日は、Windows ストア アプリ版「カーリル」をリリースされた、株式会社カーリルのおふたりにお越しいただきました。よろしくお願いします!

株式会社カーリルの吉本さん(左)と出口さん(右)

吉本 株式会社カーリル 代表取締役の吉本です。といっても基本的にはエンジニアです(笑)。もともとフリーソフトなどを開発していて、カーリルも立ち上げから関わっています。特に立ち上げのころは、全国の図書館情報をスクレイピングしてくる、そこのインフラ周りを全部やっていた感じです。

出口 エンジニアの出口です。僕もフリーソフトを開発したり、洛西一周さん(カーリル立ち上げメンバーの1人。現在はカーリルからは離れている)と一緒に仕事をしているなかで吉本と出会って、カーリル立ち上げに携わりました。僕はユーザーさんに見せるフロントエンドの部分を担当しています。今回のWindows ストア アプリ版も主に僕が開発しました。

■ ユーザー層は「Web好き」と「本好き」

―― 図書館蔵書検索サイト「カーリル」は、はてなブックマークニュースでも何度も取り上げていて、すっかりおなじみですね。まずはカーリルの現状を教えてください。

カーリル - サイト内検索 - はてなニュース

吉本 カーリルは開設して2年半くらい経ちます。月間で25万~30万ユニークユーザーくらいの規模。ユーザーさんは「Web好き」と「本好き」が混じっています。

Webサイト版「カーリル」トップページ

―― なんとなく想像がつきます(笑)

吉本 立ち上げ当初は、はてなブックマークで認知が広がった部分もあるので、その流れでWebリテラシーの高いユーザーさんにご利用いただいています。技術書は県立図書館くらいの規模や、大学図書館くらいじゃないと置いていなかったりするので、それを探していらっしゃる技術者の方も。一方で、毎日使っていただいているのはギーク層ではない、日常的に図書館を利用されている一般の方々です。

―― カーリルは図書館の蔵書を検索するサイトですが、実際の図書館とのコラボなどはしていないのですか?

吉本 実は11月1日から30日まで、岐阜県の多治見市図書館でイベントを実施しました。スマホやタブレット端末を使って、図書館の中でカーリルを体験するという試みです。職員さんがみんなカーリルのバッジを付けて、図書館自体をカーリルがジャックしています(笑)

http://blog.calil.jp/2012/10/trial.html

■ 開発合宿で初めてのVisual Studio

―― 今回、Windows 8向けにアプリを開発したわけですが、カーリルの想定ユーザー層はWindowsユーザーが多いのでしょうか。

Windows ストア アプリ「カーリル」を開いたところ。「話題の本」がずらっと並ぶ

吉本 圧倒的にWindowsですね。Web業界だとMacユーザーも強いんですけど、やっぱりカーリルというサービスの特性上、Windowsが多い。あと、図書館に置いてある端末もあって……。

出口 IE6に対応しないといけなかったり……。

―― うっ。

吉本 図書館に置いてある端末はたいていWebブラウザがIE6だったり、あとJavaScriptが動くサイトを使えなかったりするんですね。でもカーリルは、図書館で働く方々や、図書館にある端末を使う方々にも利用してほしい。そういうところにWindows 8が入っていくといいなあと思っています。Windows 8とカーリルのアプリで、こんなに素早く本が探せますよ、と。ちなみに、図書館端末のWindowsのシェアは100%じゃないでしょうか。

開発合宿の様子(写真提供:カーリル)

出口 圧倒的シェアですね。

―― なるほど。実際の開発期間はどのくらいでしたか?

出口 だいたい3週間くらいです。最初に合宿をしたんですよ。

―― 開発合宿!

出口 カーリルは本社が岐阜県の中津川にあります。僕は普段は京都で働いているのですが、合宿は本社の中津川オフィスでやるんですよ。

―― 合宿場所が本社ですか(笑)

出口 はい(笑)。合宿では環境構築ですね。開発機はMacだったので、Parallels Desktop上にWindows 8……製品版の発売前だったのでプレビュー版を入れて、Visual Studioを入れて。あとは地元のお祭りの手伝いをしながら、どんなものを作ろうか議論したり。

真剣な表情の2人(写真提供:カーリル)

―― 出口さんはWeb開発系が専門だと思いますが、Visual Studioの経験は?

出口 おっしゃる通り、僕はWebばかりでしたので、Visual Studioは初めてでした。

吉本 僕は久しぶりにVisual Studio触ったなあ。2010は使ってました。いまは2012ですよね。良いよねVisual Studio。一回使うと良さが分かると思うけど……どうだった?(笑)

出口 いやー、なかなか慣れなくて……。最初は使い方を学ぶところからでした。「コメントアウトの仕方が分からない!」とかいうレベル(笑)

―― とはいえ、Windows ストア アプリはJavaScriptとCSSで開発できるわけですから……。

出口 そう、簡単にいけるかなーと思ったんですけど、最初のチュートリアルの時点で挫折しました(笑)

―― ええーっ!

出口 「どうしよう……」という。いや、ドキュメントをちゃんと読むのが正しいんだと思うんですけど、僕はチュートリアルやサンプルをひたすらダウンロードして理解するっていう感じでして……。ちなみにこのチュートリアルです。僕が触ったときにはパート3までしかなかったんですが、いま見たらパートも追加されてますし、終わったあとにはドキュメント ロードマップも追加されていますね。これなら挫折しなさそうです!

JavaScript を使った初めての Windows ランタイム アプリの作成 - Windows app development

出口 1つ分かったことは、MSDNでBing検索すると良いということ(笑)。分からない単語はひたすらBing検索していました。

Microsoft Developer Network で開発を学ぶ | MSDN

吉本 マイクロソフトさんのドキュメント、読みやすいと思うけどね。

出口 いやー、僕は慣れていなくて……(笑)。とにかく検索してサンプルをあさりました。

■ WebサービスとWindows ストア アプリの違い

―― 開発は完全に出口さんおひとりですか?

出口 スプラッシュ画面などを多少、デザイナーさんにお願いしたくらいで、あとは僕ひとりです。カーリルの基本機能はすでにあるので、Windows ストア アプリの“文法”を探りつつ、そこに当てはめていくという考え方で開発しました。

―― 検索部分などは、カーリルさんがもともと公開していた図書館APIを利用されているんでしょうか。

吉本 そうですね。図書館APIと、あとカーリルのJSライブラリを使っています。


図書館 API | カーリル
図書館API JSライブラリ仕様書 | カーリル

出口 ところがカーリルの図書館API JSライブラリとjQueryを使ってみたら、エラーで動かなくて焦りました。「やばい、書き直しか」と思ったんですけど、少し調べたら、カーリルのライブラリのjQueryの使い方ではエラーになる部分があったんですね。それを回避する方法を解説している方がいたので、使わせていただきました。

Enterprise App Agentur Incloud - Sicher. Einfach. Exzellent.

初めてのWindowsアプリ開発で苦戦した部分を(にこやかに)語る出口さん

出口 もう1つハマったのが画面切り替えです。普通のWebならページ遷移ですが、これはクライアントアプリなので1つのHTMLファイル上で切り替わっていく。JSライブラリはページ遷移が前提で作ってあったものなので、いろいろ書き換えました。

吉本 いかにもアプリっぽいところだよね。Webの人はハマりそう。

―― たしかに前回、Windows ストア アプリ「はてなブックマーク」を開発したid:nobuokaさんも同じことを言っていました。

Web上だとページ遷移があって、ページ遷移のたびにサーバとデータをやり取りする。クライアントアプリだと、アプリ自体はそこにあって、ページ遷移するときも実際は1つのHTMLファイルに別の要素を入れていく仕組み。Ajaxを使っている人だと慣れていると思いますが、僕はあんまり慣れていなかったので苦労しました。
「はてブ Windows 8 アプリ」開発から考えた、これからのユーザー体験 マイクロソフト×はてな対談 - はてなニュース

出口 マイクロソフトさんがWeb系の開発者を引き込もうとしているのであれば、そういったWebの人がハマりやすそうなポイントをサポートしていただけるとうれしいですね。とはいえWindows ストア アプリ開発は何がうれしいかって、クロスブラウザを考えなくていいってことなんですよ!

吉本 (笑)

出口 デザインするとき、すごく楽でしたよ! ブラウザのことを忘れていい。CSS3も使えるし。だから、新しいWeb技術を試したいっていうときに結構、面白いと思います。

蔵書を検索しているところ。Windows 8はハードキーボードやソフトウェアキーボードに加え、手書き入力にも対応しているので、パソコンに慣れていないユーザーとも相性が良い

Windows ストア アプリの特徴的な機能の1つである「スナップ機能」にも対応。画面の左右いずれかに、縦長にアプリを表示できる

■ 申請時は「年齢区分」と「カテゴリ」に注意!

―― アプリとして開発するに当たって、心掛けたことはありますか?

出口 ひとまずサンプル通りに作るということを心掛けました。トップに「話題の本」を出そうというのは吉本のアイデアですね。僕は当初「検索だけでいいじゃないですか……」という感じでしたが(笑)

吉本 蔵書の検索については、市区町村の単位で5つまで図書館を設定できるのですが、設定画面はWebサイト版よりアプリ版の方が使いやすいと思いますよ。右の方からにゅっと出てきます。

 あとは、今回の新しい試みとして、図書館のページをアプリ内で表示しています。Webサイトのときは普通に新しいタブが開いて……という遷移だったのですが、アプリではインラインフレームでアプリ画面内に開くようにしています。

蔵書を検索する図書館は、市区町村の単位で5つまで設定できる

書籍ごとに設定した図書館の貸し出し状況を確認できる。アプリ版ではページ内のインラインフレームで図書館のサイトを開くので、そのまま予約まで完結する

出口 途中であきらめて、詳細画面を縦スクロールにしようかと思った時期もありました……が、最終的には横スクロールで統一するよう頑張りました。

―― 今回、アプリの申請までしたわけですが、申請まわりで困ったことや難しかったことなどはありましたか?

出口 基本的にはスムーズに進んだのですが、細かい部分で何度かリジェクトされました。1つは「年齢区分」で、よく分からなかったので「3歳以上」としたのですが、これは実はゲームなどで子どもでも安心して遊べますよという認定書がないとダメだったんです。普通は「12歳以上」で設定すると良いようです。

―― わー、それは><

出口 それから、カテゴリを当初「公共行政」にしていたんですね。図書館のアプリだし、このカテゴリが適しているだろうと。

吉本 「書籍」カテゴリは電子書籍を想定しているようなので、まあ「公共行政」カテゴリですよねと。ライバルも少ないし(笑)

出口 ところが、実は「公共行政」は株式会社による運営だと認定されないようでリジェクトに。最終的にカテゴリを「仕事効率化」に変更したら、申請が通りました。

■ アカウント連携、通知機能、そして「Webと図書館」の未来

―― 今後、アプリの機能追加としてはどのような予定がありますか?

終始、とても楽しそうに話をしてくれた吉本さん

吉本 当初、Windows ストア アプリ版を開発するに当たって目標にしていたのが「Windowsアカウント連携」と「通知機能」でした。最初のバージョンでは盛り込めなかったので、今後も継続的に機能追加をしていきたいですね。

 Windowsアカウント連携というのは、要するにWindowsアカウントをOpenIDとしてカーリルのログインに使ったり、Webサイト版のカーリルからアプリ版に来たときも、Webサイト側での詳細設定と連動して使えるようにしたり。通知はWindows 8の機能の1つで、アプリからの通知を表示できるので、お気に入りに入れておいた本が貸し出し可になったら通知するようにしたいんです。

―― アプリ版をどんな人に使ってほしい、というようなイメージはありますでしょうか。

吉本 実は、どういう方に使っていただけるか、まったく読めていないんです(笑)。利用者の動向を見ないことには、まだ分からないですよね。ただ、これから新しく普通にパソコンを買う人は、Macを自分から選ばない限り、だいたいWindows 8マシンになるわけで、カーリルのユーザー層である「本が好きな普通の方々」に使っていただけるところまで持っていけるのではないかと。

―― なるほど。まさに「普通にパソコンを使う人」にカーリルが届く可能性があるということですね。最後に、カーリルというサービス自体の今後についてお聞かせください。

吉本 まだまだ利用者を増やす、カーリルを知ってもらう、というところを伸ばしていきたいと思っています。特に2013年はもっと利用者を増やしたい。12月からは、Windows ストア アプリ版のブラッシュアップも含め、カーリル全体のユーザーインターフェースやユーザー体験の充実をメインに開発していきます。

吉本 機能以外の部分も取り組んでいきます。カーリルは当初、図書館の側からすれば「なにか勝手に始めている」という感じだったと思うのですが、今は最初にお話しした岐阜県の多治見市図書館とのイベントなど、少しずつコラボレーションを始めています。そうやって、Webから図書館へ人を誘導するというこれまでの流れに加えて、図書館からWebに来てもらう、というふうに、人がまわっていく仕組みを作っていきたいですね。

―― 「図書館からWebへ」って面白いですね!

吉本 はい。こうした取り組みは、たくさんの図書館で実現しないと面白くありませんから、なるべくたくさん図書館の協力を得ながら取り組んでいきたいと思います。

―― とても興味深いお話、ありがとうございました。Windows ストア アプリ版、カーリル全体、図書館との連携など、今後も期待しております。ここまでお読みいただいた読者の皆さまには、「カーリル」グッズ詰め合わせと、Windows 8搭載レッツノートを抽選でプレゼントします。詳細はこのすぐ下です!

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  • 応募期間
    • 2012年12月10日(月)から2012年12月24日(月・祝)24時まで
  • 賞品と当選人数
    • 「カーリル」グッズ詰め合わせ(5名様)
    • Windows 8 搭載PC「パナソニック Let's note AX2 CF-AX2QEBJR」(1名様)
  • 応募方法
    • 「カーリル」グッズ
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写真:小西武雄
文: 深山こよみ