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「工学分野のノーベル賞」を携帯電話の生みの親が受賞 日本人初



奥村善久名誉教授が工学分野のノーベル賞と称される「2013 Charles Stark Draper Prize」に日本の研究者として初めて選出 | ニュース | KIT金沢工業大学
Draper Prize for Engineering

全米技術アカデミー(NAE)は1月3日、チャールズ・スターク・ドレイパー賞を選出しました。選ばれたのは奥村善久さんのほか、Martin Cooperさん(米国)、Joel Engelさん(米国)、Richard Frenkielさん(米国)、Thomas Haugさん(ノルウェー)の計5人です。受賞理由は「世界初の携帯電話ネットワーク、システム、標準規格に対する先駆的貢献」です。奥村さんは日本人研究者初の同賞受賞者です。

奥村さんは1962年に、携帯電話システムの実用化には電波が地形や家屋の影響でどのように変化するかを調べる必要があると考え、移動電波の伝搬に関する研究を実施。その研究成果は「オクムラ・モデル」「オクムラ・カーブ」 として国内外の移動通信システムの設計に用いられました。

また、1970年に日本電信電話公社(現NTT)で移動無線研究室の室長に就任したことをきっかけに、移動通信システムの実用化計画書の策定に取り組みました。当時は時期尚早と考えられていたため、容易に承諾を得ることは難しかったそうですが、1971年には「大容量広域自動車電話方式の構想」を発表し、翌年に実用化計画書が承認されたそうです。この時に提案された「セルラーシステム」は、携帯電話発展の基礎となりました。

チャールズ・スターク・ドレイパー賞は、工学の発展や工学と技術の重要性に関する教育に貢献した人々に贈られる賞で、1988年に設立されました。過去には「パソコンの父」として知られるアラン・ケイさんや、World Wide Web(WWW)を考案し、ハイパーテキストシステムを開発したティム・バーナーズ=リーさんが受賞しています。

文: 古関崇義

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