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自分が死んだ後も、作品は残る 名作を生んだ京アニの監督3人が語るアニメのあれこれ

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■ “モノ”を作る人は、ちょっとぶっ壊れているほうがいい

石原さんは、テレビアニメ「AIR」で初監督、現在は「中二病でも恋がしたい!」を担当しています。武本さんは「フルメタル・パニック?ふもっふ」が初監督作品で、近年は「氷菓」を担当。山田さんは「けいおん!」が初監督作品で、現在は「たまこまーけっと」の新作を進行中です。3人とも、京都アニメーションを代表する“名作”を発表しています。

イベントでは、あらかじめファンから寄せられた質問に答えていきました。まずは、お互いの印象や特徴についてトーク。

石原さんの隣の席で仕事をしているという山田さんは、「(石原さんは)カメラが好き。あとたまに子どものパジャマみたいな柄のシャツを着ている」とほのぼのエピソードを披露していました。石原さんはここ数日、同日のイベントで第1話の先行上映を予定していた「中二病でも恋がしたい!戀」の進行でバタバタしていたそうで、その姿が「カッコよかった」とも。

武本さんに関しては、「フルメタル・パニック! The Second Raid」の最終回で荒々しい原画やレイアウトを描いたら「お前ダメだな」と言われ、泣きながら描き直したと苦いエピソードを披露。しかし「絶対に『お前はダメだ』と言われないようにしよう」と誓い、頑張ったと当時を振り返っていました。

一方石原さんは、武本さんと山田さんの印象について、「武本くんは、演出が変に偏ってなくてバランス感覚が非常にいい」「山田さんは“人が集まる人”」とコメント。対して武本さんは、「僕は、“モノ”を作る人はちょっとぶっ壊れてるくらいがいいと思うので、石原さんと山田さんがうらやましい」と語っていました。

■ 山田さんは“女子高生愛”がすごい

続いての質問は「お気に入りのキャラクターを教えてください」というもの。

石原さんが選んだのは、自身が初めて監督を担当した「AIR」の「神尾観鈴」。「CLANNAD」の「伊吹風子」についても、「(原作のゲームを制作した)Keyさんの作品の中でもグレートなキャラクター」と言及していました。

山田さんは「難しい……」と言いつつ「Free!」の「松岡江」を挙げ、「スカートの丈とか、制服のジャストサイズ感とか、細めのポニーテールとか、お兄ちゃんと髪の色が一緒なところとか、最高にかわいいです」と熱くコメント。武本さんは「山田さんの女子高生愛はすごい」と太鼓判を押していました。

「女の子より男の子のキャラクターの方が好き」と話すのは武本さん。「『けいおん!』の唯ちゃん(平沢唯)とかかわいいんですけど、エイリアンというか……」と女の子の“未知さ”について心境を明かしました。

■ 「たまこまーけっと」新作は“愛”を描く?

京都アニメーションの作品は、実在するさまざまな場所を“舞台”にしています。イベントには、舞台の取材についての質問も寄せられました。石原さんが「取材に行った場所がストリートビューで見えたら悔しい」と話すと、「でも正直、ストリートビュー、超ありがたい。Googleさんありがとうー!!」と武本さん。

イベントの終盤には、「たまこまーけっと」など複数作品のキャラクターデザインを担当した堀口悠紀子さんがサプライズで登場。山田さんとともに、制作が決定している「たまこまーけっと」の新作について触れました。新作は、「Everybody Loves Somebody」というテーマ通り「Love」が強め。前回は主人公「北白川たまこ」の周囲の人たちを描きましたが、今回は“たまこのこと”を描くと話しました。

■ アニメを通して“会話”ができる

イベントの最後は、仕事に対して誇りに思っていることや、喜びなどを語ってくれました。

  • おそらく、僕が関わった仕事は、僕が死んだあとも残ってると思う。それがうれしいです。(石原さん)
  • 自分の作品がたくさんの人に見てもらえて、たくさんの感想をもらえるのがうれしいし、励みになる。やっててよかったと思います。(武本さん)
  • 仕事を通して、スタッフ同士の絆や信頼関係の深まりを感じられて、すごく幸せです。(堀口さん)
  • 私は話すのが苦手なんですが、アニメを作る仕事に就けたことで、作品を通してお話ができる。“媒介”でいられることがすごくうれしいし、私が作ったもので誰かの心が少しでも動いたらと思います。もっともっと、いろいろな幅の表現をみなさんの元に届けたいです。(山田さん)

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文: タニグチナオミ

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