東京都現代美術館(MOT)で7月10日(火)から、「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」と題した展覧会が開催されます。失われつつあるミニチュア特撮の魅力を伝える資料やレプリカなどが展示され、新作の特撮短編映画『巨神兵東京に現わる』が特別上映されます。また、この巨神兵を元にしたフィギュアが、グッドスマイルカンパニーと海洋堂から発売されます。
▽ 館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技(展覧会公式サイト)
特撮映画『巨神兵東京に現わる』を撮影するのは、平成ガメラシリーズの特技監督などで知られる樋口真嗣さん。ミニチュア特撮で撮影が進められており、5分から10分の短編作品になるとのこと。巨神兵は、ジブリ映画『風の谷のナウシカ』に登場する巨大な人型生命体で、その戦闘シーンを宮崎駿監督のもとで若き庵野秀明さんが担当したことでも知られます。
5月10日には、庵野さんと樋口さんに加えて、展覧会に企画協力するスタジオジブリの鈴木敏夫さんが出席した記者会見が開かれ、ニコニコ生放送でネット配信されました。会見では、たまたまスタジオジブリの社屋で打ち合わせをしている際に映像も作ろうということになり、その足で宮崎監督に許可を求めに行ったところ「ナウシカは出すな」と釘を刺された、といった逸話も語られました。
▽ バーチャル観客8,000人の記者会見 館長 庵野秀明 特撮博物館 in ニコファーレ - ニコニコ生放送(番組は終了していますが、タイムシフト予約者とプレミアム会員のみ5月17日(木)まで視聴できます)
この短編映画のほか、「特撮博物館」では、実際にテレビの特撮ヒーローや怪獣映画で使われた貴重なミニチュアや資料が展示されます。記者会見では、映画『モスラ』で破壊される昭和30年代の東京タワーや、特撮映画『海底軍艦』などに登場する万能戦艦「轟天号」などのレプリカも披露されました。当時の図面をもとに当時の材料で時間をかけて製作されたそうで、庵野さんは「これが今できるのかと思うくらいギュッと詰まったものになっている。失われつつある特撮の技術を多くの人に見てもらいたい」とコメントしています。
展覧会は10月8日(月・祝)まで、観覧料は大人当日券が1,400円ほか。詳細は上記公式サイトをご覧ください。また、展覧会会場では、短編映画で使われる巨神兵の原型(竹谷隆之さん作製)をもとにしたフィギュアが、グッドスマイルカンパニーと海洋堂から販売されます。
▽ スタジオジブリ×マックスファクトリー×海洋堂×グッスマ!なんとあの「巨神兵」を立体化!! - フィギュアメーカー・グッドスマイルカンパニー勤務 『ミカタンブログ -松戸駅から10マス進む-』