アメリカ・マサチューセッツ工科大学(MIT)の石井裕教授が率いる研究グループ「タンジブル・メディア・グループ」は、パソコンの画面にスマートフォンをかざすだけで、両方のデバイスがつながっているかのように操作できるシステム「THAW」を開発しています。このシステムを使い、パソコン上のファイル操作や、マリオのようなアクションゲームについて、パソコンとスマートフォンを交互に操作する動画を公開しています。
▽ Tangible Media Group
▽ 39歳でMIT教授!タンジブル・ビッツを生んだ石井裕|【Tech総研】
MITのSang-won Leighさんらにより開発されたTHAWは、タンジブル・メディア・グループが提唱する「タンジブル・ユーザー・インターフェース(TUI)」の一環として製作されました。タンジブル・ユーザー・インターフェースは、デジタル情報を物理空間上に表現することで、情報を直接手で触り、直感的に捉えて操作できる技術です。
THAWはスマートフォンの背面カメラからパソコンの画面上にある“二次元の色情報”を読み取ることで、スマートフォンの位置を把握します。それにより、スマートフォンを上下左右に移動させたり、タッチしたりする動作をパソコンに伝え、相互に情報をやりとりできます。
紹介動画では、パソコンで遊んでいるゲームで障害物が現れたときに、スマートフォンを動かしてキャラクターの足場を作ったり、指でズームして大きさを変えたりすることでゲームを進めていく様子を見ることができます。
このシステムは、追加の装置を用意しなくても、背面カメラがあるスマートフォンなど、すでに手元にあるデバイスを使うことができるそう。試してみたくなりますが、9月16日時点では一般への公開について触れられていません。