[PR]「クラウド基盤から作りました」――はてなチーフエンジニアとid:TAKESAKOが聞く「cybozu.com」

(※この記事はサイボウズ株式会社提供によるPR記事です。)

大西 はてなの大西です。今日はサイボウズさんの新しいクラウド製品「cybozu.com」についてお話が聞けるということで、京都からやってきました。さて、竹迫さん、またですね……。

今回もレッドブル

竹迫 サイボウズ・ラボの竹迫です。本日も前回同様、レッドブルを持ってきました! 今回のテーマである「cybozu.com」は、テクノロジーに詳しくないシステム担当者やエンドユーザーでも簡単かつ安全に使える、というのが特長なので、「あまりテクノロジーに詳しくない人にも分かりやすく説明してくれた人」にレッドブルをプレゼントしようと思います。

大西 またしてもレッドブルのPR記事になりそうな予感がします!

竹迫 「Webは好きだけどプログラミングやセキュリティはそこまで分からない!」という人でも簡単に使えるのがcybozu.comの売りとのことなので、そのような想定ユーザーを意識して、本日は某中小企業のシステム担当の加藤さん(仮名)に来ていただきました。

大切なポイントは加藤さん(仮名)にも伝わるように

加藤 よろしくお願いします。ちょっとネットに詳しいからと、システム担当に配属されてしまったのですが、プログラミングとかあまり分からないんです。

竹迫 皆さん、重要なポイントは、彼女にも分かるように説明してください。

大西 では、cybozu.com開発メンバーの皆さん、自己紹介をお願いします。

ワンポイント用語集

前回 - はてなチーフエンジニアが聞く、サイボウズLiveのアジャイルな開発現場 - はてなブックマークニュース はてなチーフエンジニアが聞く、サイボウズLiveのアジャイルな開発現場 - はてなブックマークニュース のときのこと。「サイボウズLive」の開発現場についてのインタビューを行い、面白い発言をした人に竹迫氏からレッドブルが配られた。

レッドブル - レッドブル エナジードリンク。いわゆる栄養ドリンクの一種で、パフォーマンスを出したいときに飲む。

■ cybozu.comのコンセプトは「はやい」「やすい」「うまい」

山本 cybozu.com開発責任者の山本です。アーキテクチャ全般を主に担当しました。実は、「クラウドをやろう」と青野を説き伏せたのも私です。

伊藤 品質保証を担当した伊藤です。主にテストの運営が担当で、上海、ベトナム、松山の三拠点を横断して、cybozu.com上で動く「kintone」や、cybozu.com共通管理部分の試験を担当していました。インフラを作るときは、そのお手伝いもしました。設計段階に応じて試験をしたり、標準を作るお手伝いも。いろいろやりましたね。

田中 開発部の田中です。僕は、先ほど伊藤の話でも出てきた、cybozu.comというインフラ上で動くアプリケーション「kintone」の開発チームリーダーとして参加しました。

左から竹迫氏、森本氏、田中氏、伊藤氏、山本氏

森本 開発部の森本です。私はインフラチームのリーダーとして、インフラ部分の構築を設計から担当しました。

竹迫 サイボウズ・ラボの竹迫です。サイボウズ・ラボは、cybozu.comの利用ユーザーの1つで、私はエンドユーザーとして使用しています。あと、レッドブルを配る担当です(笑)

大西 ありがとうございます。ではまず「cybozu.comって何?」という概要を教えてください。

山本 cybozu.comは、ひとことで言うと「サイボウズ製品を手軽に使うためのクラウド基盤」です。クラウド上で、チームコラボレーションのためのアプリ「サイボウズ Office」「Garoon」「kintone」をクラウド上で使うことができます。

大西 「サイボウズ Office」と「Garoon」は今までもありましたが、「kintone」というのは今回初登場ですよね。青野社長はPaaSと説明していましたが、一般的に言われるPaaSよりもっと手軽な印象です。

山本 そうですね。プログラミングがいらない、ドラッグ&ドロップで業務Webアプリを作れるアプリです。青野は「ファストシステム」と表現しています。ファストフードやファストファッションのシステム版という意味ですね。

加藤 マクドナルドとか、ユニクロやH&Mのことですね。

竹迫 その通りです! では青野さんにレッドブルを! ……後ほど渡しておきましょう。

大西 この場にいない人に1本目が(笑)

山本 cybozu.comのコンセプトは「はやい」「やすい」「うまい」です。「はやい」は、ここ数年のサイボウズが課題としていたところですね。例えばGaroonのお客様は、導入の機材選定に半年とか1年かかったり、性能が出ないなどの理由でDBチューニングに半年かかったりと、なかなか早く導入できないという課題がありました。それを今回、クラウドで解決しようと考えました。cybozu.comなら、申し込みから使用開始まで5分くらいです!

加藤 えっ、5分ですか! すごい。

山本 ありがとうございます。「やすい」については、ビジネス向けのクラウドって、まだまだ高いイメージがあると思うんです。そこで、私たちが「安いビジネス向けクラウド」のイメージを作ろうと。コンシューマ向けのパブリッククラウドだと無料がほとんどですが、ビジネス向けなら安い方のはずです。

大西 おお、言い切りましたね!

山本 はい(笑)。最後に「うまい」。サイボウズ製品は、いままで「使いやすい」という評価はいただいておりましたが、正直なところ、UI(ユーザーインターフェイス)の野暮ったさ、古めかしさはずっと指摘されてきました。今回、特に共通部分やkintoneにおいて、サイボウズの新しいUIのイメージを作ることができたと思っています。

ワンポイント用語集

青野 - サイボウズ株式会社 代表取締役社長の青野慶久氏のこと。サイボウズ設立メンバーの1人。

サイボウズ Office - サイボウズの中小企業向けグループウェア。国産グループウェアとして、数多くの採用実績を持つ。

Garoon - サイボウズのエンタープライズグループウェア。300人以上のユーザー向け。

PaaS - Platform as a Serviceの略。「パース」と読む。アプリケーションを開発・実行するためのプラットフォームを、Web経由のサービスとして提供する。Google App EngineやWindows Azureが有名。

ファストファッション - 流行を取り入れた低価格の衣料品を、短いサイクルで販売するブランドや業態。日本のユニクロやスウェーデンのH&M、アメリカのFOREVER 21などが有名。

■ はてなと似てる? コストを抑えながらクラウド基盤を構築

大西 今回、cybozu.comのために、自社でクラウド基盤を構築したそうですね。青野社長は「サイボウズはクラウド企業になる」と言い切っていて、結構インパクトがありました。「よくぞそこまで!」という感じですが、自社でクラウド基盤を構築した理由はなんだったのでしょう。

山本 一番大きな理由は「企業向けにセキュリティをばっちりにしないと、受け入れてもらえないよね」ということでした。今回、特にセキュリティにはこだわりました。クラウドの利用を考える企業が最も気にするのはセキュリティです。

はてな 大西

大西 やっぱり企業は気にしますよね。

山本 日本国内にデータセンターを置かないと導入してもらえないというケース、本当にあるんです。もっとベタにいくと、例えば「ほかのユーザーが相乗りしていない、専用のハードウェアじゃないと……」という話があったり。それらに応えられないと、日本の多くの企業に使ってもらうのは難しい。これはもう、自社でやるしかないんですね。

森本 内部のネットワーク構成をどうするかとか、機材はどれを使うか、考えました。そのとき重視したのは、汎用品を使って安く仕上げようということです。サーバー、ストレージ、ネットワーク、それぞれ良い機材は世の中にあるのですが、大抵お高い。そこで、例えばストレージは専用品ではなく、サーバーを買ってきて、それをストレージとして仕立て上げて使っています。ネットワークも、ロードバランシングは汎用サーバーを使えば良いじゃないかと。

cybozu.comの共通クラウド基盤「Forest」概要図

大西 これまでも、そういうことはしていたんですか?

山本 いえいえ、初めてのことばかりで、何のノウハウもなかったんです。実は、はてなさんの方が書かれた本は、随分と参考にさせてもらいました(笑)

大西 『サーバ/インフラを支える技術』ですか!

山本 そうです(笑)

大西 お話を聞いてると、はてなとやっていることがものすごく一緒だな、と(笑)。ロードバランシングも専用サーバーでなく汎用サーバーを使ってソフトウェアでやったりとか、アプリケーションサーバーも商用ディストリビューションを使わないとか。ちなみにはてなでは、DebianとCentOSを使い分けてます。

山本 こちらはUbuntuですね。

大西 はてなの場合は、何もない、それこそ1台のサーバーでやっていたところから段々進化していった結果ですけど、サイボウズさんは上から降りてきて、いま結果的に同じようなことをしているんですね。

ワンポイント用語集

ロードバランシング - 複数の機器で並列処理をする際、処理の分散を最適化すること。負荷分散。

『サーバ/インフラを支える技術』 - はてなCTOの田中慎司も著者として参加している、2008年に技術評論社から出版された書籍。キャッチコピーは「止められないサービスのために今、何ができるのか」。[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ‾スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

Debian - フリーのLinuxディストリビューション「Debian GNU/Linux」のこと。

CentOS - Red Hat Enterprise Linuxとの互換を目指したフリーのLinuxディストリビューション。

Ubuntu - Debian GNU/Linuxを元にしたLinuxディストリビューション。

■ SLO策定にISMS取得、企業向けクラウドのセキュリティ

大西 こだわったと言われているセキュリティの話も、ぜひお聞かせください。具体的にはどんなことをされたのですか?

伊藤 企業向けのクラウドで求められるセキュリティには、どんな質がどの程度必要なのかを洗い出しました。その中でやっぱり、機能要求と非機能要求の両方が出てくるんですね。機能要求的な部分は、お客様へのヒアリングなどを通じて定めました。非機能要求的な部分は、経済産業省から出ているガイドラインを参考にしつつ、SLOを策定しました。

竹迫 ここ重要ですね。SLOが何なのか、加藤さんに分かるように説明できますか?

伊藤 えーと……「Service Level Objective」の略で、日本語では「サービスレベル目標」ですね。どう説明しましょうかね。

cybozu.comのSLO

山本 例えば、「サービス稼働率99.9%を目標とします」とか、「解約の翌日から30日後にデータを消去します」とか、社内で30から40項目くらい目標値を定めています。そのうち15項目をシンプルにまとめて公開しています。

加藤 なるほど。すごいですね!

伊藤 ISMS認証の取得も必要だなと分かって、頑張って取得しました。

大西 ISMSですか。結構、大変だったんじゃないかと想像するのですが……。

森本 そうですね。そもそも「ISMSって何だ?」というところから始まって、どういう体制を整えていくか、どういう文書を作って更新していくか、自分たちなりにまとめて、社内の運用体制に落とし込んでいきました。

竹迫 ISMSを簡単に説明すると……。

山本 「Information Security Management System」の略で、日本語だと「情報セキュリティマネジメントシステム」。組織としてどうセキュリティ対策を行うか、という仕組みのことですね。例えば「オペレーターのセキュリティ」とか。簡単な例で言うと、「A社だけど、パスワード忘れちゃったから変えてくれない?」とかって電話がかかってきて、言われた通りにしちゃまずいでしょう。だって実はA社の人じゃないかもしれないわけです。そうやって、人がセキュアに対応できるように定めたものがISMSです。

加藤 分かりました!

竹迫 SLOとISMSを分かりやすく説明してくれたので、山本さんにレッドブルです!

山本 ありがとうございます(笑)。実は、オペレーターの部分が一番難しいんです。データセンターの入退室記録をください、と言われたりするんです。特にマルチテナントだと、「ログを出して」と言われても、それを出すと他社さんのも出ちゃうから、出せないですよね。でもそれだと信用してもらうのは難しいので、ISMSを取得して、第三者機関で認定してもらっていますよ、というのが重要になります。

ワンポイント用語集

機能要求と非機能要求 - 機能要求とは、システムやソフトウェアが備えるべき機能を記述したもの。一方、非機能要求とは、システムやソフトウェアが達成すべき機能以外の要求を記述したもの。後者は、性能、信頼性、拡張性、セキュリティなどが該当する。

15項目 - 運用環境(SLO)- サポート | サイボウズ クラウドサービス「cybozu.com(サイボウズドットコム)」 運用環境(SLO)- サポート | サイボウズ クラウドサービス「cybozu.com(サイボウズドットコム)」で確認できる。公開していないそれ以外の項目は、まだ公開していないサービスに関する項目などであるという。

■ サブドメイン方式で、ログイン画面に制限をかけられる

竹迫 サブドメイン方式、というのもセキュリティに関係しているんですよね。

山本 はい。「hoge.cybozu.com」というように、企業ごとに異なるサブドメインを設定していただく方式です。1つのブラウザで複数のアカウントに別々にログインできたり、JavaScriptを好きに書けたりと、良いことが多いんですよね。その上、ログイン画面にIPアドレス制限やBASIC認証をかけられる。サブドメインにしない理由がないですね。

竹迫 サブドメインといえば大西さんですよね。

大西 そ、そうですね(笑)。この場合は、サブドメインごとに別の世界があるから安心だ、ってことですよね。

山本 そうですそうです。当然サブドメイン方式だろうと。

大西 ドメインを分けることで、Cookieが自然に使い分けられるし、IP制限やBASIC認証などのアクセス制限を個々の企業の都合に合わせて自由に設定できるわけですね。

加藤 ログイン画面さえ、社外の人は見られないようにできるんですね。それは良いなあ。

竹迫 レッドブルを大西さんに!

大西 やったー。

ワンポイント用語集

サブドメインといえば大西さん - はてなでは「b.hatena.ne.jp」などのように、各サービスでサブドメイン方式を採用している。これによりCookieを共有し、ログイン情報を各サービスで共通化している。cybozu.comは、同じようにサブドメイン方式を採用しているが、サブドメインで企業ごとに分けているので、はてなとは使い方が異なる。

■ クライアント証明書の発行など、面倒な作業を簡単に

大西 ほかにセキュリティ関係では、事前に少し触ってみた感想として、ユーザーごとのクライアント証明書の発行が手軽だなあと思いました。本来は結構めんどうくさい作業だと思うんですけど、すごく簡単。ユーザー一覧で「クライアント証明書の発行と更新」を選んで、追加したいユーザーを選ぶだけ。

竹迫 おっ、良いところに目をつけましたね。

大西 パソコンやタブレット端末などを無くした場合でも、そのユーザーが使っていたクライアント証明書だけ無効にする、というのが同様にできますね。簡単に、その無くした端末からはアクセスできないように設定できるので、これもセキュリティの観点から重要なポイントですね。

加藤 ああ、これは簡単そう。何人か選んで「追加」ボタンを押せばいいんですね。見られないようにする設定が簡単なのはいいですね。

竹迫 大西さん、2本目のレッドブルです!

大西 ありがとうございます。まだ1本目が飲み終わってないのですが(笑)。ほかに、システム管理者さんにとって使いやすいポイントはありますか?

山本 どの製品を使っても、ユーザー管理が1つの画面で済むように工夫しました。頑張って統一したんです。

大西 ご苦労があったのではないかと想像します……。

山本 はい(笑)。サイボウズ Office、Garoon、kintoneの3つはそれぞれ、開発した時期が大きく違って、データベースや開発言語がバラバラなんです。サイボウズ Officeのときは独自のデータベースを使っていて、全体はC++で作りました。GaroonはMySQLとPHPで、kintoneはMySQLとJava。なので、ユーザー管理ひとつとっても、一本化するのは大変でした。ユーザーさんの見えないところで同期を頑張っています。

大西 それぞれのアーキテクチャを大きく変えたというわけではなくて、同期の部分を頑張ってるんですね。

山本 他には、cybozu.com Storeというオンラインストアを用意していて、サイボウズ Office、Garoon、kintoneの購入はもちろん、セキュリティのメニュー、利用ユーザー数、ディスク容量、利用サービスの追加などの設定や追加購入がいつでもできます。

大西 ふむふむ。

山本 ちなみにStoreは一番最後に作ったので、UIも一番あか抜けてると思いますよ(笑)

ワンポイント用語集

クライアント証明書 - アクセス管理に使用される電子証明書。クライアント証明書をクライアントデバイスにインストールしてあれば、本人であると判断してアクセスを許可する。cybozu.comでは「セキュアアクセス」というオプションで使用可能。セキュリティ | サイボウズ クラウドサービス「cybozu.com(サイボウズドットコム)」 セキュリティ | サイボウズ クラウドサービス「cybozu.com(サイボウズドットコム)」

■ 外部の監査会社から疑似的に攻撃してもらいセキュリティ向上

山本 外部監査も力を入れていますよ。

伊藤 アプリケーションとネットワークの双方に対して、外部から疑似的に攻撃をするという方法で、問題ないかどうか監査いただくのを定期的に実施しています。リリースまでにのべ3回実施しました。今後も半年に1回のペースで各アプリケーションに対して行う予定です。

竹迫 例えばXSS脆弱性とかですか?

伊藤 アプリケーションの脆弱性もそうですし、サーバーの設定の問題の指摘をいただくこともあります。広い範囲にわたって、攻撃者が外部から自社サービスを見てくれます。自分の目だと、どうしても、おかしなところを見つけたときに甘えが出てしまったりしますよね。そこを冷静に、第三者機関にチェックしてもらっています。

山本 社内では「やめてください><」という声が出たりしました(笑)

大西 外からの視点でブラウザやツールを使って攻撃を仕掛けるんですね。開発側としては、確かに恐ろしいですね……。田中さん、攻撃を受けた側ですよね。いかがでしたか?

田中 kintoneは、まだ良い方でした(笑)

(一同爆笑)

田中 優秀な方でしたよ!(笑)

山本 いやいや、他も大丈夫ですよ(笑)。でも特にkintoneは優秀でしたね。

竹迫 ちなみに、IEのサポートは8からでしたっけ。古いブラウザだと、ブラウザ自体の脆弱性があったりしますよね。

山本 8からですね。8と9。

伊藤 特定のブラウザ限定の攻撃が来ることもあるんですよ。監査会社が持っている攻撃者のノウハウをフル活用していただいています。

竹迫 なるほど。そういえばIEの古いバージョンでアクセスすると……

伊藤 アップデートのリコメンドを表示するようにしています。ユーザーさんになるべく新しいブラウザを使っていただくという、ある意味での啓蒙活動もベンダーには求められると思います。

竹迫 素晴らしいですね。特別にレッドブルを!

伊藤 ありがとうございます(笑)。もちろん、企業さんではまだまだIEの古いバージョンを使われているエンドユーザーさんも多いと思います。それも理解した上で、少しずつ啓蒙活動を行っていきたいですね。

田中 先行で使っていただいている会社さんでは、まだ全社的にIE6をやめようとかまではないですけど、一部の部署で「kintoneを使いたいから」とアップデートした、っていう話は聞きますね。

ワンポイント用語集

XSS脆弱性 - クロスサイトスクリプティング脆弱性のこと。Webアプリケーションにおけるセキュリティホールの1つ。特殊なスクリプトを入力して、本来許可しない操作を実現し、クッキーの取得やなりすましに利用されることがある(ただし、単にスクリプトが実行可能なだけでXSS脆弱性が存在するというわけではない)。

■ JavaScriptによる大規模開発で、使いやすいUIを実現

田中 弊社は、これまでもいろいろなものを作ってきているので、機能自体のノウハウはあるんですけど、最初に山本が言ったとおり、正直「UIはちょっと進化が遅いよね」と思われていたんじゃないかと。なので今回、UIはかなり頑張りました。

大西 例えばkintoneのUIは、ドラッグ&ドロップで直感的にアプリが作れる、分かりやすいものになっていますよね。

田中 そこはamachangが中心になって実装をしたんですよ。

竹迫 JavaScriptによる大規模開発という、結構珍しい事例だと思います。ソースコードの行数はどのくらいですか?

田中 自社で書いたJavaScriptは全部で6万5000行くらいですね。ライブラリはGoogle Closure Libraryを使っていて、それがプラス3万行くらい。

竹迫 もうすぐ10万行に手が届くか、というレベルですね。

大西 JavaScriptで10万行いったら相当ですね……。何人くらいで開発されたんですか?

田中 ちなみに、いまJavaScriptのコードを書いているのは2~3人です。一番多かったときでも3~4人くらいで、そんなに変わりません。

竹迫 少数精鋭ですね。

田中 粛々とやりました(笑)

竹迫 普通、JavaScriptで1万行を超える規模って、あんまり聞かないですよね。

大西 はてなブックマークのUIが、はてなの中ではJavaScriptを多く使っている方なんですけど、それでも1万行は超えていないです。

ワンポイント用語集

amachang - 元サイボウズ・ラボ所属のエンジニア。id:amachang。現在はオーマ株式会社に所属している。ちなみに、サイボウズ・ラボ退職時のエントリーでは、サイボウズにおけるJavaScript大規模開発について書かれた。 サイボウズで学んだこと - IT戦記  サイボウズで学んだこと - IT戦記

Google Closure Library - Googleが公開している、オープンソースのJavaScript汎用ライブラリ。Closure Library - Google Code Closure Library - Google Code

■ kintoneでブログを作ってみた

大西 今日、ここに来る前に、kintoneで何か作ってみようと思って触ってたんですよ。でも頭の中が、はてなブログでいっぱいなので(笑)、kintoneでブログサービスを作ってみました。

田中 おおお、すごい。

大西 簡単なものですけど、特に迷うことなく、5分くらいで完成しました。

加藤 ドラッグアンドドロップで作っていけるんですね。簡単そう。

田中 ありがとうございます。フォームを作る画面が最も注力した部分で、1年以上、ずっと手を入れながら開発を続けていました。amachangも初期のころは、ほぼかかりっきりになって。

大西 コーディングなしで作れるので、プログラミングが分からない人でも作れて良いですね。

田中 kintoneは「コーディングせずにアプリケーションを作れる」というところからスタートしたんですが、ちょっと心が揺らいだ時期もあって……(笑)

大西 えっ!?

田中 既存のユーザーさんにヒアリングしたら、ワークフローアプリを作るときにコーディングしたいなどの声が出てきて……。一瞬、揺らいだんですけど、そこがぶれると「ファストシステム」のコンセプトがぶれるので、最終的には当初の予定通り「コーディングせずに」を貫きました。

大西 ちなみに、kintoneは当初から、cybozu.comに乗せるものとして開発してきたんでしょうか。

田中 いえ、単独のサービスとして開発していました。cybozu.comに統合すると決まったのは、実は今年の3月です。最後の半年で、アーキテクチャをガラッと変えました。

山本 使い勝手を考えると、cybozu.comで統合した方がいいだろうと判断しました。

ワンポイント用語集

はてなブログ - はてなが2011年11月にベータリリースした、新しいブログサービス。大西は、はてなブログのディレクターを務めている。

■ cybozu.comに移して、むしろ速くなった

大西 竹迫さんはユーザーとして、cybozu.comを先行して使われているとのことですが、サイボウズ Officeなどはcybozu.com側に移行して、何か使い勝手が変わってしまったなどはありませんでしたか?

竹迫 特に引っかかることなく、今まで通り使えていますね。もっと問題が起こるかなと思ってたんですけど(笑)

山本 むしろ「cybozu.comに移して、速くなった」とおっしゃる方もいるんですよ。

竹迫 そうそう。検索とか、すごく速くなりましたよね。

山本 いままでは、Webサーバー側のチューニングはしていなかったんですけど、今回はクラウド基盤から作っていますから、Webサーバー側のチューニングもしっかりやりました。無駄なリクエストが飛ばないようにとか……。

伊藤 通信の内容を見て余分なリクエストが飛んでないかどうかをチェックするの、何回やったか分からないですね。

大西 クライアントサイドのチューニングも結構やられたんですか?

伊藤 はい。常時、マシンのリソース使用率を取っておいたりして。

大西 JavaScriptの処理が重くなりすぎないか、みたいなところもチェックされてたんですね。

田中 伊藤さんはkintoneをヘビーに使っていて、メモリリークを起こして環境が壊れましたよね……。

竹迫 バグつぶしにつながったということで、レッドブルを進呈します……田中さんに(笑)

田中 ありがとうございます(笑)。サードパーティーのライブラリを使っていてリークを起こした、みたいなのがあったりとか。

大西 なるほどー。

ワンポイント用語集

メモリリーク - ソフトウェアが何らかの理由でメモリ解放を行わず、確保したままとなり、結果として使用可能なメモリ容量が減ってしまうバグ。

■ 日本企業の文化に沿ったクラウドを

大西 最後に、今後の展開について教えてください。

山本 12月にメールサーバーとビデオ会議システムのOEM提供を予定しています。それ以外のOEM提供も、来年以降で考えていますね。自社製品は、企業システムの中でコアになるものを作っていきたいなと思っています。Google Appsやsalesforce.comをすでに使っているお客様に、それらと一緒に使っても便利なものが作れたら良いなあと。

竹迫 サイボウズは日本国内でのグループウェア導入実績が多いので、日本企業の文化にマッチしたものを作るというのは得意なところですよね。海外のパブリッククラウドに比べて、かゆいところに手が届く感じになりそうです。

山本 組織図とか役職なんかは、海外のものより「かゆいところに手が届く」設定ができると思います。複数部署に所属するなど、日本企業は独特ですからね。

竹迫 企業向けのクラウド製品といったとき、技術的な部分や機能面が取り上げられることが多いですけど、実は文化的な側面も重要なんですよね。

加藤 確かに、そういう細かい部分で日本の文化に合っているのはうれしいですね。社内でも導入を検討してみたいと思います!

大西 竹迫さんもレッドブルをどうぞ!

竹迫 ありがとうございます。自分で取りますね(笑)。ということで、本日は長時間、ありがとうございました。ここまでお読みいただいた読者の皆さまにも、レッドブルをプレゼントです!

■ 「cybozu.com」ロゴ入りSHOT NOTE&トートバッグと、レッドブルをプレゼント!

※キャンペーンは終了しました。たくさんのご応募、ありがとうございました。

この記事で紹介したクラウドサービス「cybozu.com」のロゴが入った、キングジムのデジタル連携メモ帳「SHOT NOTE」と、オリジナルトートバッグのセットを、抽選で5名様にプレゼントします。応募方法は、この記事をはてなブックマークに追加するだけ。さらに、Twitter連携して記事への感想をお寄せいただいた方には、抽選でレッドブル24本入り3ケースを5名様(計1年分)にプレゼント! 詳しくは、応募要項をご覧ください。

SHOT NOTE&トートバッグレッドブル

応募要項

  • 応募期間
    • 2011年12月12日(月)から2012年1月3日(火)24時まで
  • 賞品と当選人数
    • 「cybozu.com」ロゴ入りSHOT NOTE&トートバッグのセットを5名様
    • レッドブル24本入り3ケースを5名様(計1年分)
  • 応募方法
    • SHOT NOTE&トートバッグのセット
      • この記事をはてなブックマークに追加
    • レッドブル
      • ブックマークコメントにこの記事への感想を書いて、Twitter連携した上で、はてなブックマークに追加
    • ※プライベートモードでご利用の方は対象となりません
  • 当選発表
    • 賞品の発送をもって替えさせていただきます
  • 賞品発送
    • 当選発表後、はてなよりメールをお送りし、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)をお聞きします

[PR]企画・制作:はてな
写真:赤司聡