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あなたにとってCTOの役割は? 「CTO」のさまざまな側面について現役CTOが解説

インターノウスが始めるCTO養成セミナー「OCTOPASS」。その最初の試みとして、現場のCTOが講師となり、2018年12月15日と22日に「2days 体験講座」が開催されました。CTOを視野に入れスキルアップを目指す人はもちろん、現役CTOも含め28人が参加し、「CTOの生の声」に触れました。

OCTOPASS

Chief Technology Officer(CTO)という言葉を聞いたとき、あなたの脳裏にはどんな像が浮かんだだろうか? バリバリにコードを書きながらプロダクト開発を引っ張る人物だろうか。テクノロジーの方向性やビジョンを社内外に発信し、業界からも一目置かれるような存在だろうか。あるいは現場のエンジニアの思いをうまく汲み取ってビジネスに落とし込む、調整能力に優れた人物だろうか。

おそらく答えは、企業の形態や文化、個々人のキャリアプランの描き方によって千差万別だろう。時にはChief Information Officer(CIO)、あるいはテックリードやVP of Engineering(VPoE)と重複した役割を果たすこともある。むしろ「CTOはこうであらねばならぬ」と1つの公式に当てはめようとする方がナンセンスかもしれない。

このようにさまざまな側面を持つ「CTO」だが、そもそもCTOに求められるタスクとは何なのか、そしてどうすればCTOになれるのか──自身のキャリアプランの1つとしてCTOを思い描きつつ、どうすればそこにたどり着けるのか悩む人に向け、インターノウスではCTO養成セミナー「OCTOPASS」をスタートした。

OCTOPASS(オクトパス)/CTO養成講座&転職支援

OCTOPASS 2days 体験講座

その最初の試みとして2018年12月15日と22日に分けて開催された「2days 体験講座」では、さまざまな実績を積んできたCTOが講師となり、CTOの役割にはじまり、経営陣の一員として求められるマネジメントやインフラ、財務諸表の読み方などを解説した。CTOを視野に入れスキルアップを目指す人はもちろん、現役CTOも含め28人が参加し、生の声に触れた。

※この記事は、インターノウス株式会社による記事広告です。記事の最後にはプレゼントのお知らせもあります。

■ CTOという役割のポイントは「経営メンバーの1人」であること

株式会社アペルザでCTOを務める塩谷将史さんは、体験講座1日目に「現役CTOが語る、CTOの役割とは」と題して講演を行った。講演といっても、時には参加者にマイクを渡し、それぞれの目線で考えるCTOのあり方を汲み取りながら進める、インタラクティブな講座となった。

塩谷さんはWebエンジニアを6年経験した後に楽天に入社し、約50人のチームを率いてEC広告プラットフォームのプロデュースに携わった経験の持ち主だ。さらにその後、シンガポールでのアジアHQおよび海外開発チームの立ち上げにも関わり、多国籍での開発チーム作りも行った。そして2016年7月、製造業に特化したマッチングプラットフォームを提供するスタートアップであるアペルザの共同創業者兼CTOに就任した。

株式会社アペルザCTO 塩谷(えんや)将史さん

講義を担当した株式会社アペルザ 取締役CTO 塩谷(えんや)将史さん

塩谷さん自身の知り合いも含め複数のCTOに取ったアンケート結果を示しながら、塩谷さんは「CTOに求められる役割は何か」を掘り下げていった。ある人は「旗を立て、道を示すこと」「社内に対する発信力、コミュニケーション力」、またある人は「困ったときに頼れる人脈を持つこと」、別の人は「お金を稼げるサービスを作ること」といった具合に、実にさまざまな回答があったという。会場からも「困ったところがあれば助ける何でも屋」など、CTOという仕事を現実的に考えているからこそ出てくる、示唆に富むコメントがあった。

塩谷さんは、そのいずれにもうなずけるところがあるという。その上で、あえて“最大公約数”を求めるならば、「技術部門のトップとしてテクノロジーに関する責任を持ち、技術をもってどのように事業に貢献するかのビジョンを作り、その実行に必要なチームを作って組織をマネジメントするとともに、経営メンバーの1人としての役割を果たす」ことがCTOに求められる役割ではないかと述べた。

中でも塩谷さんが一番大事な要素として挙げたのは、技術力やマネジメント力はもちろん、「経営メンバーの1人である」ということだ。「いろいろなCEOと話をしてみると、世の中に優れたエンジニアは多くいるがCTOがいない、という話をよく聞きます。テックリードにCTOを任せようとしても『マネジメントはしたくない』と拒否されるケースも耳にします。CEOが求めているのは『経営メンバー』ではないでしょうか」

そして、技術に責任を持ち、かつ経営メンバーでもあるという立ち位置は、「通訳」だともいう。「口がうまい必要はありませんが、エンジニアときちんと話ができ、かつそれとは違う言語で経営メンバーとも話せることも重要です。口べたでもいいから、技術の話を経営やビジネスに置き換える通訳としての能力も大事」(塩谷さん)

■ フェーズによっても、他の役員の得意分野によっても変わるCTOの役割

塩谷さんがもう1つ強調したのは、CTOの役割は不変ではないということだ。企業のフェーズや他の経営メンバーとの役割分担に応じて、CTOに求められる役割も相対的に変化していくという。

「創業期のCTOはプロダクトを作るだけで済むかもしれません。それがうまくいって、社員規模が50人程度に拡大してくると、経営メンバーや社外から求められる役割も変わり、ハードルが上がってくる。例えば、より早くプロダクトを出していくことが求められるのであれば優秀なエンジニアを雇ったり、オフショアに出したりと、さまざまな手段を探し、検討して決める必要があります。これはほぼビジネススキルともいえるでしょう」(塩谷さん)

技術分野が責任範囲だと考えてCTOとして会社にジョインしたにもかかわらず、会社の成長に伴ってマネジメントスキルが求められ、「そんな話は聞いていない」と悩むのは、CTO自身にとっても会社にとっても不幸な話だ。不幸な経験もまた「得難い経験」ではあるが、そんな不幸を避ける道は2つあるという。

1つは、「CEOと一緒に成長すること」だ。

「フェーズが変われば、求められる役割もどんどん高くなります。それはCEOも同様。毎日出資者やプロダクトのユーザーからコテンパンに言われながら、必死になって成長している。一緒に会社を大きくしていくというビジョンがあるならば、CTOもその成長についていく必要があるでしょう」(塩谷さん)。事実、技術一筋でマネジメントなんてとても無理……と思っていた割には、実際にやってみたら意外とマネジメントが板に付き、スキルの幅が広がったCTOもいるという。

もう1つは、自分の「As is」と「To Be」を明確にし、その上でCEOや他の経営陣と「自分は何ができるのか」「何がしたいのか」、そして逆に「何はしたくないのか」をきちんと伝えることだ。

CTOとして加わる以上、他の経営メンバーが何を考え、どこまでを自分の責任範囲としてくれるのかといった事柄を確認することも、エンジニアとして、また社会人としてキャリアを考える際に重要だと塩谷氏は言う。そこをしっかり握れてさえいれば不幸なすれ違いは避けられる。また、どうしても苦手なことをやらなければならなくなったときには、それが得意な人を探してきて権限を委ねたり、時には自分がCTOを退いて別の形で事業に携わるというのも選択肢の1つだ。

株式会社アペルザCTO 塩谷将史さん

塩谷さんによる「現役CTOが語る、CTOの役割とは」講義

「それぞれの成長フェーズを楽しんでバリューを出せるならずっとCTOで居続けていいと思います。けれど、CTOというポジションにとらわれすぎて、『このフェーズに来たら自分はCTO以外にも役割がある』と判断して自分から身を引けない人は、不幸になるかもしれません」(塩谷さん)

その反対のケースもある。会社のフェーズが変わるにつれ、CTO側がつまらなさを感じて退職を決意するのも、決して珍しい話ではないそうだ。「社員の顔が覚えられなくなるくらいに会社が成長してしまうと、平たくいえば『仕事がつまらなく感じられてくる』ことがあります。ミーティング、採用面接、会議で報告を聞く……ということを毎日毎日続けていると、『これをいつまで続ければいいんだろう』と感じてしまう」(塩谷さん)

ちなみに塩谷さんの場合は……というと、アペルザではCTOという枠にとらわれず活動しているという。技術部門のトップとしてプロダクト開発やエンジニアリング、社内で利用されるITやマーケティングのツールなどを見るのはもちろんだが、組織の設計やマネジメントも担い、時にはマーケティングや営業の相談に乗ったり、海外企業との折衝に当たったりと、幅広く活動するところに面白みを感じているそうだ。「あくまで経営メンバーの1人という立ち位置を忘れず、相対的に他の経営メンバーの得意なところや性格を見極め、自分が得意なことを一緒にやっていくのもいいと思います」(塩谷さん)

いずれにせよ、「苦手なことでも『CTOだからこれをやらなくてはいけない』と無理矢理やってもストレスになるだろうし、『自分はここまでしかやらない』と考えてもうまくいかないだろう」と塩谷さんは言う。

■ さまざまな人と話し、自分を知ってリテラシーを上げることがCTOへの第一歩

そんな塩谷さんだが、意外なことに「自分で起業したいと考えていたため、CTOをやりたいとは思っていなかった」という。

縁あってアペルザの立ち上げに加わることになったが、他の2人のメンバーのバックグラウンドは営業やコンサルティングといった分野。創業メンバーの中で塩谷さんが一番技術に明るかったことから「T」の部分を引き受けることになった。「開発はいいから、経営メンバーとして加わってほしいというところに魅力を感じた」ことが、同社に加わった大きな理由だと言う。

振り返ってみると、過去のさまざまな経験がCTOの役割を果たす上で役立っているそうだ。開発やテスト、プリセールス、そして楽天で経験した大規模トランザクションシステムの運用、新規事業の立ち上げとマネジメント、組織間調整……必ずしも得意ではない分野、苦手な分野も含めてさまざまな経験を積み、ドメイン知識を身に付け、起業を目指して経営理論を独学で学んだことが、現在の塩谷さんの血肉になっている。

そんな経験を踏まえると、「やはり、自分が今できることとこれから自分がやりたいことを明らかにし、自分を知った上で、リテラシーを高めることが大事」だと塩谷さんは述べた。

OCTOPASS 2days 体験講座

塩谷さんの講義は受講者からの発言も聞きながら進めるインタラクティブな講座となった。

リテラシーを上げる方法はいろいろある。ネットで検索して調べてもいいし、いろいろな人と会話しながら洗い出していくのもいい。そうして自分の像が固まっていけば、あとはミートアップなどの場に出かけ、「できること」「やりたいこと」を示し、CTOを探し求めるCEOとマッチングしていけばいい。手当たり次第というのはお勧めできないが、会話の中で自分の持つスキルや性格と合う人、あるいは補い合えそうな人を見つけていけば、成功の確率は高まるだろうという。

「今すぐとなると自信がなくても、今後3年間でCTOを目指すために何をするかは、戦略的に考えるべきです」と塩谷さん。技術力やコミュニケーション力といったスキルも重要だが、同時に「強い目的意識とコミットメント、それに精神と肉体、両方の健康。この3つがCTOには大事」とした。

CTOを目指すのは、一般に思われているよりもハードルは高くないという。「チャンスはたくさんあるので、ぜひ探してみてほしい。もし探し方が分からない場合や、うまくいかないときは、このセミナーのような開かれた機会を通じて参加してみるのも良いと思います。私は自分の経験などをもとに、そういう方々に対して適切なアドバイスをしたり、背中を押したりできればと思っています」と塩谷さん。CTOが増え、ひいては元気のあるスタートアップが生まれ、成長していけばそれに越したことはないという。

「自分もCTOとして起業に加わった時、他のスタートアップのCTOはどんな事をやっているのか知りたくて、いろいろな人に会って話をし、刺激を受けて前に進んできました。今まさに、どうすればいいか分からないと躊躇(ちゅうちょ)している人もいるかもしれませんが、まずはいろんなCTOと話をしてみてはいかがでしょうか」(塩谷さん)。

■ 「誰だって最初は知らないことばかり。事例を通じてCTOというステージを伝えたい」

「OCTOPASS」主催のインターノウスではもともと、エンジニアの研修や養成講座などの取り組みを行っている。未経験者へプログラミングやサーバー構築に関する研修を実施し、年間700人以上をエンジニアとして現場へ送り出しているのだ。

インターノウス代表取締役・中舘宏輔さんは、「経験というのは、すなわちの知識の体系化とアウトプットの回数ではないでしょうか。実務経験がなくとも、研修である程度はカバーできるはず。それはエンジニアに限らず、CTOやマネジメントでも同じだと考えています」と述べる。

インターノウス株式会社 代表取締役 中舘宏輔さん

インターノウス株式会社 代表取締役 中舘宏輔さん

CTO専門の養成セミナーを開始するに当たっては、「スタートアップが増える一方で、『CTOがほしい』『CTO経験者がいない』という声をひんぱんに耳にするようになりました。けれど、CTOとして経験豊富な人材なんて、そうそういない。また、仮にいたとしても、そういった人材をすぐに採用できるかというと別問題です。それならば、CTOの経験はなくとも素養がある人材をCTOとして迎えるべきだと思っています。この講座を通じて実際に現場で起こり得るさまざまな事例を提供することで、素養と意欲がある人がCTOにステップアップしていくお手伝いができればと考えました」(中舘さん)。

エンジニアの多くは、技術に関してさまざまな勉強をしてきたことだろう。一方、組織のマネジメントや採用、財務、マーケティングなどとなると未知の分野かもしれない。「OCTOPASSでは、技術だけでなく、チームビルディング、コスト管理、採用ブランディング、部下の育成・評価方法、CEOやベンチャーキャピタルとのコミュニケーション方法などを実践的に学べる場にしていきます」(中舘さん)。一部のクローズドなコミュニティによるイベントでは、基調講演や有名企業のCTOによるトークセッションがメインとなり、オーディエンスが100人を超えるケースもあり得るため、「インタラクティブに学べる場としては機能しにくい」。それに対し、「講座」「セミナー」という形ならばぐっと入りやすいのではないかという。

CTOに関する需要と供給のギャップは、このままでは広がるばかりだろう。中舘さんはOCTOPASSの運営について、「正直、採算は度外視だが、新たなステージへのステップアップを支援し、ひいては経営メンバーとしてエンジニアのバックグラウンドがある人を増やしていきたい」と語る。適性診断なども組み合わせ、未経験でもCTOとしての適正や能力があることを示せるような、一種の「推薦」制度につなげていきたいという。

OCTOPASS(オクトパス)/CTO養成講座&転職支援の特長

  • 日本全国で5,000社を超える会社に導入されている採用適性検査「CUBIC(キュービック)」と提携
  • CUBIC導入企業30社・30人のCTOについて個人特性を分析し、各受講生の診断結果と比較
  • 講座の開催中、講師が受講生の取り組みを直接見ることができるため、各受講生の強みや弱み、技術力、CTOとしての素養を把握可能。その結果、CTOを探す企業に合わせた「より精度の高い推薦」が可能となる

CTOの養成を通じ、エンジニアの可能性を広げる場として、今後も随時OCTOPASSは開催されていく予定だ。

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取材・構成・写真:高橋睦美