“マイナス×マイナス=プラス”の理由は? 数学が面白くなるエントリー集

■ なぜあなたの周囲は「リア充」だらけなのか? 日常にひそむ数学の数々

とはいえ、やはり数学はとっつきにくいという人も多いのではないかと思います。そこで、まずはちょっと数学が身近に感じられそうな、日常にひそむ数学について書いた記事から。

上の記事は、新幹線の座席が2人掛けと3人掛けになっている理由が、整数の性質を利用した工夫であると説明した記事。実は、2と3のような1以外の公約数を持たない自然数は、全ての整数をその二つの数の倍数の足し算で表現できてしまいます。したがって、どんな人数の団体(ただし、1人の場合だけは除く)が来ても、過不足なく座席を割り振ることができるわけです。

続いては、なぜネット上で誰もが「リア充爆発しろ!」と叫んでいるのか? という謎を数学的に解き明かしてくれた……かもしれない記事です。友人の持っている友人の数は一般に多く見えがちという研究結果を報告したものですが、この話のミソは、友人の多い人間が計算の際に複数回カウントされているという点。つまり、真の「リア充」が誰かを見抜かなければ、あなたの周囲は「リア充」だらけに思えてしまうというわけです。

最後の記事は、家電量販店などでのポイント還元が、実際の割引率とギャップがあることを指摘した記事。例えば、仮に1000円の品物を還元率100%で購入して、そのポイントで再び購入し直した場合を考えましょう。この場合、100%の現金割引であればタダで二つの商品が手に入りますが、100%のポイント還元では1000円を払って二つの商品を手に入れたことになります。重要なのは、ポイント還元では次回以降の商品購入でしかポイントが使えず、またポイント使用時には新しくポイントがたまらないという点です。ちょっと計算すれば分かることですが、意外と気づかない人が多いようです。


■ 天才数学者も騙された? 確率論の理解を試す「モンティホール問題」


「プレイヤーの前に3つのドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろにはヤギ(はずれを意味する)がいる。プレイヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。プレイヤーが1つのドアを選択した後、モンティが残りのドアのうちヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。

ここでプレイヤーは最初に選んだドアを、残っている開けられていないドアに変更しても良いと言われる。プレイヤーはドアを変更すべきだろうか?」

はてなブックマークで定期的に話題になる、「モンティ・ホール問題」。元々は米国のテレビ番組「Let's make a deal」で出題された確率論の問題です。番組放映後に天才と名高いエルデシュなどのプロの数学者がその解答を誤りであるとしましたが、結局最後には番組内の解答が正しかったと判明した、曰くつきの問題です。

とは言え、この問題は実際に「場合の数」を数え上げてみれば、簡単に解答に辿り着くことができます。解答を読んでもどうしても納得がいかないという人は、例えば問題文の条件を変えてドアの数を100個に変えてみれば、さほど不思議な印象は受けなくなると思います。この問題のミソが、モンティはどれが当たりなのかを知っているという点にあることが、よく分かるのではないでしょうか。

ちなみに、確率論では、このように数学的に何ら矛盾はないものの、直感に反する話が多くあります。例えば、この「誕生日のパラドックス」と言われる問題もその一つです。

ある集団で同じ誕生日の人がいる確率が50%を超えるのは、実際に計算をしてみるとメンバー数が23人のときだとのことです。ということは、30人のクラスに同じ誕生日の人がいるのは、大して珍しいことではないわけですね。


■ マイナス×マイナスがプラスになる理由は? 実は”理系”も知らない基本事項の証明


先日、はてなブックマークニュースの記事で、はてなブックマークにおけるWikipediaの人気記事を紹介しました。そのとき1位だったのが、無限小数0.999...が1に等しくなることを書いた記事でした。この話のように、基本事項でありながらなぜそうなるかを多くの人が説明できない数学の話題は、しばしばあるようです。

例えば、「0で数字を割ってはいけない」という話も、よく知られているわりに多くの人が単に覚えているだけのようです。そのせいで勘違いしている人もいるようですが、これは決して人間が勝手に決めた「定義」ではありません。

この動画の12:08あたりからの解説にあるように、実際には、これは私たちがいつも使っている計算規則から導かれる「定理」です。ここではその導出過程が、私たちの使う計算規則を一般化した「体」という概念を用いて、丁寧に説明されています。ちなみに、上の動画では“マイナス×マイナス=プラス”という、これも大抵は説明なしに覚えさせられる規則についても、証明がなされています。興味のある方は、ぜひ動画を再生してみてください。


(Title photo by ="Peter Rosbjerg")

「フェルマー」に関連する商品 by BECOME