企業や著名人もこぞって利用を開始し、普及期に入ったように見えるTwitter。今からおよそ1年前に刊行された「Twitter社会論」で、Twitterの歴史や活用法、現実社会に与えるインパクトなどを紹介された著者の津田大介さん(@tsuda)に、Twitterの最近の状況や、津田さんのTwitter利用スタイル、はてなブックマークとTwitterの連携などについて話を聞きました。記事の最後にサイン本のプレゼントもご案内しています。
■Twitterは変わっていない
はてな 「Twitter社会論」が刊行されてから約1年が経とうとしています。執筆当時とのTwitterを巡る状況の変化は感じられていますか?
津田 刊行したのが去年の11月なので、ちょうど日本でTwitterが流行し始める寸前だったと思います。当時の日本のユーザー数が200万人ぐらいで、最近は1000万人を超えたそうです。1年経ってTwitterがだいぶ普及して、「Twitterのコミュニティが変わった」という人もいるんですけど、僕はTwitterの本質は変わってない気がするんですよね。
例えば「はてなブックマークの雰囲気変わったよね」というのはあり得ると思います。それはなぜかというと、基本的にみんな同じコンテンツを見ているから。でもTwitterでみんなが見るのは自分のタイムラインです。1000万人が使っていたら1000万通りの使い方があって、それぞれが見ているコンテンツが違うのがTwitter。そういった根本的なサービス構造が、Twitterの大きな特徴だと思うんです。
だからTwitter全体を語るというのは難しいんですけど(笑)、「雰囲気変わったよね」という人は、その人自身が変わってきていると思うんですよね。Twitterのコミュニティ自体は、1年前からほとんど変わってないなと思います。
■Googleで検索することが減った
はてな 津田さんご自身のTwitterの使い方としての変化はありますか?
津田 大きな変化としては、情報収集スタイルが圧倒的に変わりましたね。RSSリーダーも見なくなりました。
Twitterを使っていると、本当に重要な情報や自分が興味がある情報が、フォローしてる人経由でリアルタイムに入ってくるんです。本当に自分にとって重要な情報だったら何度もRTされて巡り巡ってタイムラインに入ってくる。自分から情報を拾いにいかなくても、Twitterのタイムラインだけ見ていれば問題ないという流れになってきていますね。
最近、調べ物でGoogleを使うことも減ってきてるんです。GoogleではSEO対策が強化されてきて、欲しい情報にたどり着くのが昔より難しくなってきている。Twitterで検索すると、特定の話題について話しているユーザーがリンクも一緒に投稿していることが多いので、Q&Aサイトのような感覚で欲しい情報を手に入れることができます。ストック的な情報を探すときはGoogle、動きの速いリアルタイム情報を探すときはTwitter検索を使うと、欲しい情報を手に入れやすい気がします。
来社中もオフィスの様子をずっとTweetしていた津田さん。
■はてなブックマークとTwitterは良い関係
津田 はてなブックマークも、2005年のサービス開始時から使っています。普段だったらなかなか見つからないコンテンツが、トップページや人気エントリーで見つかるようになっているのが良いですよね。全然無名なサイトでも、内容がおもしろければ3ブックマークで注目される。
最近新しく追加された、はてなブックマークのTwitter連携機能もすごく良いなと思っています。この機能ができてから、以前よりもはてなブックマークを使うようになりました。
津田さんがTwitterに投稿したブックマーク。クリック数やRTの流れが追える。
これまでにも、気になる記事やページがあったときは、普通にTwitterの投稿フォームにURLを貼っていたんです。でも、はてなブックマークを通して投稿することで、クリック数がわかったり、ツリー状にRTを読むことができる。しかもブックマークレットやブラウザ拡張を使えば、投稿も簡単にできるし。これは良いなと思いました。
■サイン入り「Twitter社会論」をプレゼント!
はてな 津田さんへのインタビューを記念して、サイン入り「Twitter社会論」を読者の方にプレゼントしたいと思います。何かメッセージなどあればお聞かせください。
津田 「Twitter社会論」はできるだけ内容が古びないよう心がけました。機能面や事例などの細かい部分で古い部分が出てくるのは仕方のないことですが、なぜTwitterが社会的インパクトを持ち、多くの人が魅了されているのか。その一端を知るという意味では古くなっていないと思います。
この本を出版した以降の話が気になる人は、その後のTwitter周りの状況を総括した10000字の追加原稿や、社会学者の東浩紀さん(@hazuma)の解説がついたiPhone/iPad用のアプリ「Twitter社会論 Delixe Edition」もおすすめです。キャンペーン期間で値段も350円とお手頃なので(笑)。あとは新しい読書のかたちを提案した「電子書籍はこうなる! 津田式ソーシャルブック論」というiPhoneアプリも出しているので、興味のある方はそちらもご覧いただけると嬉しいです。
はてな ありがとうございました!
この記事を読んでいただいた方の中から抽選で5名様に、津田大介さんサイン入り「Twitter社会論」をプレゼントします!応募方法はかんたん。以下のボタンをクリックして、この記事をはてなブックマークに追加してください。Twitter連携を設定して、@tsuda 宛に感想を書いたら津田さんからの反応もあるかも?
皆さまのご応募をお待ちしています!
- 応募期間
- 2010年10月15日(金)から10月28日(木)24時まで
- 賞品
- 著者サイン入り「Twitter社会論」
- 応募方法
- Twitter連携を設定して、この記事をはてなブックマークに追加
- ※プライベートモードでご利用の方は対象となりません
- 当選発表
賞品の発送をもって替えさせていただきます- [2010/10/29追記]厳正なる抽選の結果、id:yohyouyohyou様、id:dasman74様、id:laiso様、id:fta7様、id:kazz7様に当選いたしました。おめでとうございます!
- 賞品発送
- 当選発表後、はてなよりメールをお送りし、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)をお聞きします