サッポロビールは1月30日(木)、京都大学の研究チームがホップの抽出物(ホップエキス)でアルツハイマー病の発症を抑えることに成功したと発表しました。発症と進行の予防につながるとして、ホップエキスを含む商品の発売を目指します。
▽ ホップ抽出物でアルツハイマー病の発症を抑えることに成功 | ニュースリリース | サッポロビール
アルツハイマー病の主な原因は、タンパク質の断片「アミロイドβ」の脳内での凝縮、沈着とされています。「アミロイドβ」の生成には、「γセクレターゼ」という酵素が主要な役割を担っています。
京都大学の垣塚彰教授や笹岡紀男研究員らのグループは、アルツハイマー病の発症および進行の予防という視点で研究を進めました。漢方薬の原材料を中心とした約1,600種類の植物エキスから、「γセクレターゼ」の活性を最も強く抑制するとして、ホップの雌株(めかぶ)の球花のエキス「啤酒花(ひしゅか)」を同定。マウス実験の結果、アルツハイマー病発症の遅延が判明し、情緒異常は観察されませんでした。
ホップといえばビールの原材料として知られていますが、予防に効果がある成分はビールにはほとんど含まれていないとのこと。サッポロビールは今後、研究結果と同社の技術を生かし、ホップエキスを含む商品の発売を目指します。