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プロの簡単レシピつき!京都のお家ごはん「おばんざい」はいかが?


「おばんざい」ってどんなもの?

テレビや雑誌などでもすっかりおなじみの言葉になっている「おばんざい」。実は地元の人はあまり「おばんざい」という言葉は使わないのですが、京都以外の人からも親しまれるように「おばんざいの店」という看板を掲げる店も多く、今では京都で昔から食べられている「日常のおかず」を表す言葉として全国的に定着しています。

また「おばんざい」といっても、決まりきったメニューはありません。お祭りの日には「鯖寿司」を作るなど、年中行事に合わせて決まったおかずを作るという伝統もありますが、特に最近では、おばんざいのお店や、おばんざいレシピとして紹介されているメニューを見ても、かなりバラエティに富んだ内容になっています。

「おばんざい」を作る上で重要なのは、丁寧にだしを取るなど「手間を惜しまず作る」ということ。また旬の食材も上手に取り入れ、できるだけ捨てずに無駄なく使うのもポイントです。京料理のような見た目の華やかさはありませんが、地元で採れる野菜や乾物を工夫して美味しく使う、京都の人たちの知恵がたくさん詰まっています。

家でもすぐできる!お手軽おばんざいレシピ

基本的に、「おばんざい」を作るには「手間を惜しまない」のがポイント。しかし今回は、「おばんざいを食べてみたい、でも家でじっくり作る時間はないし…」という人のために、実際に京都のおばんざい屋さん「お菜ところ」で、「家で簡単に作れるおばんざいレシピ」を伺いました。

「フライパンでできるれんこん餅の作り方」

精進料理にも登場する「れんこん餅」。料亭で出てくるような本格的なものは家で作るにはちょっと難しいのですが、今回はフライパンで簡単にできる方法をご紹介します。

  • 材料(5つ分)
    • れんこん 200g
    • 上新粉(餅粉や片栗粉、小麦粉でもOK) 小さじ1
    • 塩 少々
    • サラダ油 適量


れんこんは皮をむき、酢水に30分ほどさらしておきます。これは色が黒っぽくならないようにするためです。「色は気にしない」という場合は省略しても大丈夫です。

 
れんこんをすりおろします。この時、目が荒いおろし金でするのがポイント。そのほうがれんこんのシャキシャキ感が生かせます。ちょっと根気がいりますが、頑張ってすりおろします。すりおろせたら水気を絞っておきましょう。

 
水気を絞ったれんこんに、上新粉と塩を加えて手でこねます。上新粉で作るとさっくりめの食感に、餅粉で作るとよりもっちりした食感になります。また粉の量を増やすともっちり感が増すので、粉の種類や量はお好みで選んで下さい。(小麦粉を使う場合は、焼く時に充分火を通して下さいね。)


全体が混ざったらお餅の形に丸めていきます。直径3cm程の大きさなら5つくらい出来ます。

 
フライパンにサラダ油をひいて、弱火で焼きます。火が通り始めると、だんだんとれんこんの白色に透明感が出てきます。両面に焼き色が付いて火が通ったら出来上がり!


油分が気になる場合は、キッチンペーパーなどを敷いておきましょう。このままでも充分美味しいので、味見ついでに全部つまんでしまいそうになります…。マヨネーズを付けたり、塩以外の調味料を入れてみたり、好みの味付けにするのもいいですね。ビールにも合うのでおつまみにも。


そのままで食べるのもいいですが、タレを付けて焼いたり、汁物にも使えます。
白くてふわふわなれんこん餅に仕上げたい場合は、少し手間がかかりますが、蒸したり揚げたりする方法もあります。揚げる場合は、低い温度で揚げるのがコツです。またひき肉を混ぜてハンバーグ風にするなど、工夫次第でバリエーションも色々できます。お好みで色々試してみて下さい。

「ごはんがすすむ!とにかく簡単な炒り豆腐(ふりかけ)の作り方」

続いてはごはんのおともにぴったり、お豆腐とかつお節があればすぐにできる「炒り豆腐」の作り方です。一般的な野菜や鶏肉の入った炒り豆腐ではなく、ふりかけっぽい感じになります。

  • 材料
    • 豆腐 1丁
    • かつお節 4g(小分けのパック1袋分)
    • しょうゆ(濃い口) 大さじ1.5

 
 
豆腐を鍋に入れて中火にかけ、つぶしていきます。(火が強くなりすぎないよう気を付けて下さい。)だんだん水気が出てくるので、ある程度出てきたら水気を切りましょう。これを何度か繰り返して、水気が無くなったら火を加減します。豆腐の細かさはお好みで。

 
かつお節を加えて混ぜ、混ざったら今度はしょうゆを加えて混ぜます。味の濃さはお好みで調節して下さい。

 
ぽろぽろになるまで炒れたら火を止めて、出来上がりです!(長い時間火にかけすぎると鍋にくっ付いてしまうのでご注意を。)


そのままごはんにかけて食べるのもいいですが、お茶漬けにするのもおすすめです。夏場は冷たい麦茶でお茶漬けにしても美味しいですよ。


今回は京都の家庭料理、「おばんざい」についてご紹介しました。たまにはゆっくり時間をかけて、優しい味わいのおばんざいでほっと一息ついてみるのはいかがでしょうか。

文: 飯塚朋子

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