「ナニ!? 83点・・・だと??」―― 1月16、17日に開かれた、2010年度の「大学入学者選抜大学入試センター試験」。そこで受験生に出題された「化学」の問題を、専門家が実際に解いてみたというエントリーが話題になっています。
▽ Ph.D.化学者が今年のセンター試験(化学)を解いてみた - 化学者のつぶやき -Chem-Station-
このエントリーで、センター試験の問題を実際に解いているのは、有機化学を専門とする研究者。テレビで流れたセンター試験のニュースを見ているうちに、ふと現在の自分の知識を確かめたくなってセンター試験にアタックしてみたそうですが、蓋を開けてみると正答率は8割で、しかも専門分野であるはずの有機化学でも失点していたとのこと。
とは言え、著者からしてみれば現場感覚からはかけ離れた暗記問題があったようで、例えば沈殿反応を利用した金属イオンの系統分析には、「こんなの知らねぇ! 金属元素分析にはICPやEDXなんかを使うもんなんだよ現代では!」と叫んで、「こんなだから化学は暗記モノでつまんねーとか言われちゃうんじゃねーのか」と述べています。
はてなブックマークのコメント欄では、「大抵の試験ってこんなもんじゃないかな」という意見がある一方で、「理系だったけど化学が苦手だったのはこのせい」「もちろん化学者として暗記して当然な事は山ほどあるけど、受験のために暗記すべき事とずれてるんだよなあ」と彼に同意する声もありました。ちなみに、著者は、エントリーの最後を「こんなんでも化学の先端でナントカカントカやっていけてるんで、化学を志す若者の皆さんは、センターの点数なんて気にせず、安心して勉強続けてくださいね!(笑)」と、受験生へのエールで締めくくっていました。