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めまい、頭痛、失神――夏の大敵「熱中症」の症状や応急処置、予防法


■ 熱中症の症状

そもそも、熱中症とはどんな症状や状態のことを指すのでしょうか。下記のサイトを参考に、熱中症の基礎知識を紹介します。

http://www.heat.gr.jp/explain/index.html

熱中症とは、体の中と外の"あつさ"によって引き起こされる、様々な体の不調のこと。
熱波により主に高齢者に起こるもの、幼児が高温環境で起こるもの、暑熱環境での労働で起こるもの、スポーツ活動中に起こるものなど、状況や年齢により、発症ケースがバラバラなのが特徴です。主な症状としてあげられるのは、けいれんや失神、めまい感、疲労感、虚脱感、頭重感、(頭痛)、吐き気など。

屋外・屋内問わず、高温多湿の環境で起こることが多いですが、スポーツや激しい活動中に、体内の筋肉から大量の熱が発生、脱水などの影響で寒い環境で発生するケースもあります。

■ 症状別の応急処置法を知っておこう

一緒に遊んでいた友達が倒れてしまった、子供の様子がおかしい、そんな場合は応急処置を施しましょう。

熱中症の処置:CramerJapan

こちらのサイトには、症状別の応急処置法がイラスト入りで紹介されています。

まずは声をかけて意識があるか確認
→正常に答えるが、筋肉のけいれんや痛みがある…熱けいれんの可能性
→受け答えはできるが、めまい、頭痛、大量の汗、皮膚が蒼白、速く弱い脈を確認…熱疲労の可能性
→正常な受け答えができず、意識消失、発汗停止、皮膚が赤い、高体温、早く強い脈を確認…熱射病の可能性

上記の症状に対する、応急処置は以下の通り。

熱けいれん

  • 0.1~0.2%のナトリウムを含んだミネラルウォーターで水分補給
  • 風通しのよい涼しい日陰に運び、ストレッチを施す

熱疲労

  • 風通しのよい涼しい日陰に運ぶ
  • 顔が青白い場合は足を高くする
  • 着衣をゆるめ、冷水をかけ、風を送る
  • アイスパックなどで、首、脇の下、足の付け根を冷やす
  • 可能なら水分を補給する
  • 回復が困難な場合、医療機関へ

熱射病

  • 救急車を手配
  • 呼吸と脈拍を確認。ある場合は熱疲労と同じように涼しい日陰に移動させ、体を冷やす。ない場合は人工呼吸と心肺蘇生法を救急車の到着まで繰り返す

また、こちらのサイトではマンガによる応急処置法の解説も。ぜひ参考にしてみてください。

■ 熱中症を事前に防ごう

ひどい場合、死に至る場合もある熱中症。普段から下記の予防策を頭の片隅に置いて行動しましょう。

熱中症の予防・対策法

  • 十分な休息・睡眠…暑くて寝苦しい夜も、クーラーや扇風機で極端に冷やしすぎないように
  • 水分と塩分(ミネラル)の補給…たとえのどが渇いていなくても、水分補給はしっかりと
  • 服装…帽子をかぶって、直射日光を避ける。また、白い服装だと熱を吸収しにくい
  • 涼しい場所の確保…風通りがよく、日陰になっている場所を選ぶ
  • 複数人で行動…異常が発生した時のために

夏バテで食欲が減退しやすい頃ですが、栄養・滋養のあるものを口に入れることも重要です。バランスを重視した食事を摂るようにしましょう。

■ 熱中症になりやすい日を知る

環境省では熱中症を防ぐため、WBGTという暑さ指数を公開し、熱中症の注意を促しています。

熱中症予防情報|国立環境研究所

その日の気温やWBGT、危険度などが一目でわかります。また、週間の熱中症患者数も掲示されており、熱中症が頻発しているかどうかも知ることができます。お出かけ前にチェックしてみてはいかがでしょう。

■ 「日射病」とはどう違う?

よく似た名前のため混同されがちな「日射病」と「熱射病」ですが、実は違うものなんです。

日射病と熱射病

高温多湿により体温の調節が効かなくなることで起こるのが「熱射病」は、熱中症の症状の一つを指します。「日射病」は暑い日差しを浴びて歩き回ったときに、体がオーバーヒートして起こるもの。皮膚は乾いており発汗がなく、めまいや頭痛、吐き気などの症状が現れます。

つばの大きい帽子をかぶり、その下にタオルなどをいれ、後頭部と首に直射日光が当らないようにするのが、一番の予防策となります。


Title Photo by Jams_123

文: タニグチナオミ

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