京都では、7月1日から「祇園祭」が始まりました。見どころの1つである山鉾巡行をはじめ、京都市内の中心部や八坂神社などでさまざまな祭事が行われます。そんな祇園祭が、2014年から変化します。これまで7月17日の1回のみだった山鉾巡行は、かつての習わしを“復活”させて7月17日と7月24日の2回に。大船鉾は、150年ぶりに鉾として巡行します。新しくなった祇園祭のポイントをまとめました。
▽ 公益財団法人祇園祭山鉾連合会
▽ 祇園祭特集:京都新聞
▽ 祇園祭|KBS京都
■ 山鉾巡行が変わる 復活した「後祭」
<山鉾巡行は「前祭」と「後祭」の2回に>
祇園祭の最大の見どころが、山と鉾が京都の大通りを巡行する7月17日の「山鉾巡行」です。これまでは前祭(さきまつり)に続く形で後祭(あとまつり)の山鉾巡行も同日に行ってきましたが、2014年は49年ぶりに単独での後祭が復活。7月17日の巡行を前祭、7月24日の巡行を後祭と、2回に分けて実施します。
<後祭の巡行は“逆回り”>
▽ お探しのページが見つかりません | 京都市観光協会(DMO KYOTO)
前祭には23基の山鉾が巡行。長刀鉾を先頭に四条烏丸を出発し、四条通り、河原町通り、御池通りを経て新町御池まで進みます。10基の山鉾が巡行する後祭は、巡行のコースが前祭の逆回りに。烏丸御池から出発し、御池通り、河原町通り、四条通りを経て四条烏丸へ向かいます。
■ 「大船鉾」150年ぶりに鉾として巡行へ
▽ 京都・祇園祭「大船鉾」 | 公益財団法人 四条町大船鉾保存会
大船鉾は、前祭の船鉾が「出陣船鉾」と呼ばれるのに対して「凱旋船鉾」と呼ばれていた鉾です。1467年の応仁の乱で他の山鉾とともに焼失し、その後は再興と焼失を繰り返しました。1864年の蛤(はまぐり)御門の変で焼失した後は「休み鉾」となり、神功皇后のご神体や懸装品などを飾る「居祭り」を130年間続けました。
しかし、1997年にお囃子(はやし)の演者に当たる「囃子方」を、2006年には懸装品を展示する「飾り席」を四条町内で復活。2012年からは唐櫃(からびつ)として巡行に復帰し、2014年は150年ぶりに鉾として山鉾巡行に参加します。大船鉾が巡行するのは、後祭の最後尾です。
■ 歩行者天国や露店出店の時間帯は?
▽ 「前祭」・「後祭」山鉾巡行について|KBS京都
▽ 祇園祭(前祭)宵山に伴う臨時交通規制(PDF)
祭といえば、道路にずらりと並ぶ露店も風物詩の1つです。祇園祭では毎年、山鉾巡行を控えた宵山行事の期間中に歩行者天国や露店の出店が行われています。2014年の実施予定は下記の通りです。
<宵山の歩行者天国・露店出店は15日・16日の2日間のみ>
前祭の宵山行事は7月14日~7月16日に行われますが、7月14日は歩行者天国の実施や露店の出店はありません。7月15日と7月16日は歩行者天国が設定され、露店の出店が行われます。歩行者天国の実施時間は午後6時~午後11時。区間は四条通りと烏丸通りの一部です。なお、前祭の宵山行事のエリアは従来より狭くなるとのことです。
<後祭の宵山に歩行者天国・露店出店はなし>
後祭の宵山行事は7月21日~7月23日に行われます。しかし前祭のように歩行者天国は実施せず、露店の出店もありません。
Title Photo by Yukihiro Matsuda