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くるりがベンチャーズと豪華共演!「京都音楽博覧会 2010」レポート



京都音楽博覧会2016 in 梅小路公園
“たまには演歌もいいでしょ?”――石川さゆり登場に観客総立ち、くるり主催『京都音楽博覧会』レポート - はてなニュース
「京都音楽博覧会」は、ロックバンドのくるりが彼らの出身地である“京都”で毎年開催しているロックフェス。2007年のスタート以来、今年2010年で4回目を迎えます。

今年のイベントも、まずはくるりの岸田繁さん(Vo、G)と佐藤征史さん(Ba)による“開催宣言”から始まりました。「おはようございます、プロデューサーのくるりです。」と挨拶する2人。例年の“音博の日は雨が降る”というジンクスを覆すかのような青空に、「帽子も被らんと危ないですよ。」「自分のペースで楽しんで下さい。」と観客を気づかいました。

■くるり ザ・セッション


開催宣言の後、トップバッターとしてメインステージに立ったのは「くるり ザ・セッション」。くるりの現メンバーと初期メンバーが、この日のためだけに集結したスペシャルバンドです。客席から「どの曲をやるんだろう?」という期待感がひしひしと伝わってくる中、まずは岸田さんと佐藤さん、そして森信行さん(Dr)というくるり結成時のメンバーが登場。そして鳴り響いたのは、彼らのデビュー曲「東京」のイントロ。客席は悲鳴にも似た大歓声に包まれました。

3曲目の「リバー」では、ハンバート ハンバートの佐藤良成さん(Vn)、boboさん(Dr)に加え、曲の途中から元メンバーの大村達身さん(G)が登場し、再び大きな歓声と手拍子が起こります。曲が終わると、トレードマークの“フライングV”へとギターを持ち替える大村さん。そして「せっかくなので、普段やらない曲を。」という岸田さんのMCでスタートしたのは、名曲「ワールズエンド・スーパーノヴァ」。ゆらゆらと心地よいリズムに揺られながら、青空の下のダンスホールと化す客席。ラストの「ロックンロール」と代表曲が続き、ファンにはたまらないスペシャルセッションとなりました。

くるり ザ・セッション セットリスト

  • 01.東京
  • 02.尼崎の魚
  • 03.リバー
  • 04.ワールズエンド・スーパーノヴァ
  • 05.ロックンロール

■andymori


andymori official site
続いてセカンドステージには、今最も注目を集める若手バンドの1つ「andymori」が登場しました。今年2月にリリースした2ndアルバム「ファンファーレと熱狂」からの楽曲を中心に、独自の音世界を披露します。MCでは「くるりが大好きです。」と嬉しそうに話す小山田壮平さん(Vo、G)。さらには「ギターを始めて、最初に練習したのがThe Venturesでした。」と名曲「Diamond Head」のワンフレーズを披露し、「緊張して上手く弾けなかった…」とはにかんでみせる場面も。おなじみの代表曲「1984」では、客席から“ファンファーレと熱狂”の合唱も巻き起こりました。

andymori セットリスト

  • 01.Weapons of Mass Destruction
  • 02.ベンガルトラとウィスキー
  • 03.everything is my guitar
  • 04.クレイジークレーマー
  • 05.1984
  • 06.FOLLOW ME
  • 07.CITY LIGHTS
  • 08.グロリアス軽トラ

■遠藤賢司


http://enken.com/kojo.html
そしてギターをかき鳴らしながらメインステージに現れたのは、“エンケン”こと遠藤賢司さん。ギター片手に歌い始めたかと思いきや、何とそのままドラムセットの位置まで向かい、ギターを弾きながら足でバスドラムを叩くという荒技を披露。スティックを手にしてさらに激しく乱れ打ち、強烈なエンケンワールドを繰り広げます。その後も「今日も飾らぬ言葉で、1曲1曲演奏します。」という言葉の通り、魂のこもった熱い歌声を響かせるエンケンさん。3曲目「夜汽車のブルース」では「汽車の音が鳴るといいな」という彼の言葉通り、曲の一部かと思うような見事なタイミングで汽笛が鳴り響き、客席を沸かせました。

遠藤賢司 セットリスト

  • 01.フォロパジャクエンNo.1
  • 02.満足できるかな
  • 03.夜汽車のブルース
  • 04.夢よ叫べ

■世武裕子


http://www.quruli.net/nmr/sebuhiroko/cgi-bin/index.cgi
続いてセカンドステージに登場したのは、京都で育ったというシンガーソングライター、世武裕子さんです。この日は「吉田省念と三日月スープ」から鈴木ちひろさん(keyb)、そして先ほどくるりザ・セッションでも登場した森さんをサポートメンバーに迎えた特別編成でのステージ。親しみやすいポップなメロディーと、伸びやかな歌声が響き渡ります。途中からは、レコーディングにも参加しているくるりの岸田さんがゲストとして登場。それまでとは一転した切ないメロディーが印象的な「高砂」、軽快なリズムの「運命の人」という2曲をセッションしました。

世武裕子 セットリスト

  • 01.ラブソング
  • 02.ファミレスポップ
  • 03.高砂
  • 04.運命の人
  • 05.ハローハロー

■京都魚山聲明研究会


イベント史上最も異色のコラボレーションとなったのが、続いてメインステージに登場した「京都魚山聲明研究会」。「聲明」とは仏典(お経)に節を付けて歌う音楽のことで、浄瑠璃や民謡といった日本の伝統音楽の源流とも言われています。京都魚山聲明研究会はそんな聲明をより多くの人に知ってもらおうと、京都大原を拠点に、国内だけでなく海外でも活動を行っているグループ。厳かな雰囲気で奏でられる聲明の響きに、静かに聞き入る観客。炎天下にも関わらず、不思議と涼しさを感じさせるステージでした。

京都魚山聲明研究会 セットリスト

  • 01.四智讃梵語
  • 02.四智讃漢語
  • 03.散華
  • 04.対揚
  • 05.九方便
  • 06.大讃
  • 07.甲四智

■二階堂和美


二階堂和美 - Nikaido Kazumi
日が少し陰り始めた頃、華やかな衣装でセカンドステージに現れたのは二階堂和美さん。1曲目「萌芽恋唄」では、アコースティックギターにピアノという構成でしっとりと聞かせます。しかしひとたび曲が終わると、「おんぱくー!」と飛び跳ねながら大はしゃぎ。3曲目「あなたと歩くの」で髪を振り乱しながらギターをかき鳴らす様子には、客席のテンションも最高潮に達します。そして「何のことを歌っているかよく分からないんですけど(笑)、そこがいいところです!」と、昨年2009年にリリースされたくるりのトリビュートアルバム「くるり鶏びゅ~と」でカバーした「宿はなし」も披露。イベントに出演できて嬉しいという気持ちが、終始全身から溢れ出している二階堂さんでした。

二階堂和美 セットリスト

  • 01.萌芽恋唄
  • 02.女はつらいよ
  • 03.あなたと歩くの
  • 04.めざめの歌
  • 05.宿はなし
  • 06.いてもたってもいられないわ

■Jim O’Rourke


http://www.myspace.com/jimorourkemusicofficial
今年の音博は天候に恵まれたかと思いきや、なんとここで突然の雨が。周囲から「やっぱり雨か!」という声も聞こえてくる中、セカンドステージでは、くるりのプロデュースやボアダムスとのコラボレーションでも知られるJim O’Rourkeのライブがスタート。ポツポツと降り続く雨をものともせず、シンプルながらも厚みのあるバンドサウンドを聞かせます。MCでは「みなさんより私のほうが雨に濡れてます。」「(途中で起きた機材のハプニングに)ドラムが爆発したかと思った。」と流暢な日本語で話し、会場を和ませました。

Jim O’Rourke セットリスト

  • 01.stupid as the sun
  • 02.last year
  • 03.life goes off
  • 04.therefore i am
  • 05.the workplace

■The Ventures


The Ventures :: Rock and Roll Hall of Fame - Class of 2008, Surf Rocking for more then 50 Years
そして遂に「The Ventures」がメインステージに登場です。今からおよそ50年前、日本にエレキギター・ブームをもたらした伝説のバンドを前にして、客席はもちろん総立ちに。1曲目「Surfin’ USA 78’」がスタートすると、メンバーの動き1つにも大歓声が巻き起こります。日本の歌謡曲にも縁のある彼らは、続いて「二人の銀座」「京都の恋」など“ベンチャーズ歌謡”と呼ばれる名曲を次々に披露。曲が終わる度、鳴り止まない歓声に「アリガトー!」と応えます。

またベンチャーズの代名詞と言えば、何と言ってもあの“テケテケ”というギターの音。中でも代表曲の「Diamond Head」「Pipeline」では、待ってましたとばかりに沸く客席。本物の“テケテケサウンド”に、11,000人の観客はすっかり魅了されていました。

ライブ終盤には、リーダーのドン・ウィルソンさんからの「キシダサーン!サトウサーン!」という紹介で、なんとくるりの2人がステージに登場。「このイベントやってて良かったです!」と話す岸田さん。ベンチャーズの4人とくるりの2人で、名曲「Wipe Out」をセッションしました。2人お揃いのアクションでギターを弾く岸田さんとウィルソンさん、熱いベースバトルを繰り広げる佐藤さんとボブ・スポルディングさんの姿には、ファンならずともシビれたのではないでしょうか?

The Ventures セットリスト

  • 01.Surfin’ USA 78’
  • 02.Ginza Lights(二人の銀座)
  • 03.Kyoto Doll(京都の恋)~Paint it Black
  • 04.California Sun
  • 05.W.D.R Medley
  • 06.(Walk Don’t Run~Perfidia~Lullaby Of The Leaves~Walk Don’t Run)
  • 07.Slaughter on 10th Avenue
  • 08.Green Onions
  • 09.Hawaii Five-O
  • 10.Diamond Head~Pipeline
  • 11.Wipe Out(w/Quruli)
  • 12.caravan(Short ver.)

■くるり


くるり / QURULI
今年の音博も、トリを務めるのはもちろん「くるり」。ようやく日も落ちて涼しくなった梅小路公園のメインステージに、全身黒の衣装で統一したメンバーが現れました。この日のメンバーは、岸田さんに佐藤さん、そしてくるりザ・セッションにも参加していた佐藤良成さんとboboさんに加え、フジファブリックの山内総一郎さん(G)という特別編成。岸田さんは、いつもの通り「くるりでーす!」と挨拶。セットリストは今月8日にリリースされたニューアルバム「言葉にならない、笑顔を見せてくれよ」の収録曲を中心に、「さよならリグレット」「Baby I Love You」といったおなじみの曲も織り交ぜた構成です。

MCでは、「今年の音博は、これまでとはまた違う、新たな一歩を踏み出そうと思った。正直不安もあったけど、たくさんの人が来てくれて、いいライブが見られて幸せです。」「くるりは毎年ここを目指して活動してます。いろんな意味で、こんなフェスは他にはないと思う。感無量です。」と4回目の音博への思いを語る岸田さん。「来年もぜひ遊びに来て下さい。」というメッセージに続いて始まった「ばらの花」には、ただただ聞き入るばかりでした。

そして「毎年僕はこの音博で夏を忘れてくる感じです。最後にこの曲でお別れです。」というMCの後、本編ラストに演奏されたのはニューアルバムの最後に収録されている「麦茶」。夕方になり、どこからともなく虫の音が聞こえてくる梅小路公園。まさに夏の終わりにふさわしいライブとなりました。

アンコールでは昨年と同様に、出演者、スタッフ、観客などイベントに関わった全ての人への拍手を順番に求める岸田さん。「また来年も会いましょう。京都ですが、東京の歌で締めたいと思います。」と最後に披露されたのは、沖縄民謡風のアレンジがにぎやかな「東京レレレのレ」。東京の歌で始まり、東京の歌で終わった今日のライブ。他の出演者も紙吹雪を散らしながら再びステージに登場し、イベントのフィナーレを飾りました。

くるり セットリスト

  • 01.さよならアメリカ
  • 02.温泉
  • 03.コンバット・ダンス
  • 04.目玉のおやじ
  • 05.魔法のじゅうたん
  • 06.さよならリグレット
  • 07.Baby I Love You
  • 08.ばらの花
  • 09.坂道
  • 10.麦茶
  • EN-1.東京レレレのレ


くるりのメンバー自身が、「何かが変わるきっかけになる年」と語っていた今年の音博。くるりの初期メンバーによるセッション、若手から大御所まで揃った多彩なゲスト陣など、原点を見つめ直しながら、また新たな一歩を踏み出したいという彼らの決意を感じる内容でした。毎年成長を続けているこのイベント、来年は一体どんな顔を見せてくれるのでしょうか?


言葉にならない、笑顔をみせてくれよ(初回限定盤)(DVD付)

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文: 飯塚朋子

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