東京国際アニメフェア(実行委員長・石原慎太郎東京都知事)が主催する「東京アニメアワード」の受賞者と受賞作品が、2月16日(木)に発表されました。「脚本賞」に選ばれたシナリオライターの虚淵玄さんは、「素直に喜んでいいのかどうか大変悩んでる」とTwitterに心境を投稿しています。
▽ 虚淵玄 on Twitter: "東京都がアニメ脚本家としての俺を大いに褒めてくれるんだそうだ。が、なんか理不尽な条例で表現の自由を脅かしてる人たちに「君の脚本はスバラシイね!」と言われて、俺は素直に喜んでいいのかどうか大変悩んでる。こっちの都合で受賞の辞退とかできる賞でもないらしく、もう告知もされちゃった"
▽ http://www.tokyoanime.jp/ja/award/winner/
虚淵さんは、2011年1月~4月に放送されたテレビアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のシリーズ構成と脚本を手掛け、脚本賞を受賞しました。受賞が発表された2月16日、虚淵さんはTwitterに以下の内容を投稿しています。
東京都がアニメ脚本家としての俺を大いに褒めてくれるんだそうだ。が、なんか理不尽な条例で表現の自由を脅かしてる人たちに「君の脚本はスバラシイね!」と言われて、俺は素直に喜んでいいのかどうか大変悩んでる。こっちの都合で受賞の辞退とかできる賞でもないらしく、もう告知もされちゃった
この投稿について、はてなブックマークのコメント欄には、「せっかく東京都がそういう場を設けてくれるのだから、現場の、表現者の意見として素直に話すのがいいと思う」「いろいろぶっちゃけて毒吐いちゃえばいいと思うよ」「こういう時こそ、芥川賞の田中メソッドですよ」などの意見が書き込まれています。
東京都は2010年2月24日、マンガやアニメの性表現を規制する項目を含む「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正案を都議会に提出しました。この改正案は2010年6月に否決されましたが、都は2010年11月に「非実在少年」という用語を削除した改正案を再度提出し、2010年12月に可決、成立しました。
虚淵さんはその後のツイートで、東京アニメアワードの記念冊子に掲載される200字のコメントを「東京都に向けて伝えるべきメッセージを発信する絶好のチャンス」として、フォロワーからアイデアを募りました。2月17日付のツイートでは、「非実在少年」という言葉を含んだコメント案を発表しています。
▽ 虚淵玄 on Twitter: "皆さん早速数多くの助言をありがとうございます。「エロゲライターとしての来歴を明確にすべき」という声も数多く戴きましたが、そっちは受賞コメントとは別枠のプロフィール紹介でも200文字使えるので、そっちで言及しようかと。現状こんな具合に http://t.co/4lWYcYHA"
▽ Ow.ly - image uploaded by @Butch_Gen (虚淵玄)