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Winny開発者の金子勇さんが死去 “天才プログラマー”に多くの追悼メッセージ


■ 貴重なパイオニアでありヒーローでもあった

「金子勇さんの遺志が健全に羽ばたける世に」、慶応大環境情報学部長 村井純氏が追悼の言葉 | 日経 xTECH(クロステック)

情報工学者で慶応義塾大学環境情報学部長の村井純さんは、金子さんへの追悼メッセージをITproに寄稿しています。村井さんは、金子さんを“ソフトウェア開発者として極めて貴重なパイオニアでありヒーロー”とし、「金子勇さんが受け止めた困難の社会的要因を追求し、金子勇さんのスピリットが健全に羽ばたける世に治すことは、金子勇さんとのお別れに際し私たちの硬い約束とさせていただきたい」と強い意志を表明しています。

■ 彼自身が、刃だった。それも国宝級の業物

404 Blog Not Found:金子勇さんのこと

オープンソース開発者でブロガーの小飼弾さんは、Winny裁判について金子さんと交わした会話をつづっています。金子さんはWinnyとその開発者である自身を“刃物”と“鍛冶”に例え「無罪判決は正しいけど、正しい以上に、まだ『被害者』が少なく『被害』が小さかったから正しい判決を出す余裕があったともいえる。被害が閾値(いきち)を超えたら、社会が『正しさ』に留意する余裕も吹っ飛ぶ」と話したそう。このエピソードについて弾さんは、「彼自身が、刃だった。それも国宝級の業物。あの頃に社会の風雨から彼を護る鞘がなかったのが悔やまれる」「金はカンパ出来るのに、なんで命はカンパできないのか」と、若くしてこの世を去った金子さんを悼んでいます。

■ 掛け値無しの天才だった

http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20130708/1373234089
「enchantMOON」などを開発するユビキタスエンターテインメントの社長・清水亮さんは、「天才、金子勇」というタイトルのエントリーを公開。「僕が最も尊敬するプログラマーであり、掛け値無しの天才だった」という言葉とともに、金子さんとの思い出やWinny事件について振り返っています。エントリーの最後は「いまの僕たちにできるささやかなはなむけは、彼のぶんまで生きてコードを書くことだ。本物の天才を知る者として、彼の友人として恥じないコードを書くことだ」と別れの言葉で締めくくっています。

■ 追悼の言葉はTwitterにも

Winny開発者の金子勇さんが急性心筋梗塞で亡くなられました。心よりご冥福をお祈りいたします。 (2013.07.07) - Togetter

Togetterには、金子さんの死を悲しむ人々のツイートがまとめられています。佐々木俊尚さんや堀江貴文さん、茂木健一郎さんら著名人も追悼の言葉を寄せています。

金子さんの訃報については当初、Twitter上で情報が錯綜していましたが、Winny裁判の担当弁護士であった壇俊光さんが7月7日(日)、「正確なソースとして提供させていただきます」とブログで発表しました。

訃報:将星隕つ: 壇弁護士の事務室
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金子さんは1970年生まれ。2004年、開発したファイル共有ソフト「Winny」が著作権法違反ほう助に当たるとして、京都府警察に逮捕されました。2006年に京都地方裁判所で罰金150万円の有罪判決を受けるも、2009年に大阪高等裁判所での控訴審判決で逆転無罪判決を勝ち取ります。2011年には最高裁判所が検察側の上告を棄却し、無罪が確定しました。

文: タニグチナオミ

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