言葉の決まった結びつきで、元の言葉とは違った意味を示す「慣用句」。「頭を抱える」「聞く耳を持たない」「手も足も出ない」など、慣用句には体の一部分を使っているものが大変多いのですが、その中でも顔にまつわる慣用句に特化して、意味を無視して言葉そのままに表現したサイトが登場しました。
このサイト「八百一彦(やおいちひこ)」は、デザイナーの佐藤ねじさんが作成したコンテンツ集です。ご本人の顔を使ったという無表情の「顔」がずらっと並んでいてちょっと怖い気もするトップページには、顔に関わる慣用句 16個が。1つ選んでクリックすると、ポップアップ画面が現れます。例えばおいしいものを食べた時に使う「ほっぺたが落ちる」の場合。
顔のアップが表示されるので、顔をクリックすると、
ほっぺたがぽろっと落ちて、骨と歯が見えてしまいました。また、集まるべき人がみんな集まる時に使う「顔を揃える」で顔をクリックすると、顔面が4つに分かれてスロットマシンのようにぐるぐる横に回り始めます。回っている顔は、クリックで止めることができます。
まるで福笑いのようになってしまいました。
他の慣用句も、無表情な顔と言葉そのままの動きのギャップに、思わずクスッと笑ってしまう不思議な面白さです。佐藤ねじさんは自身のサイトで、「昔の人の例えの面白さや、想像力をとても尊敬しています」と述べています。
タイトル「八百一彦」の由来は、「顔」という漢字の部首(パーツ)を分解して並べ替えたものとのこと。顔の一部分を使った慣用句はまだまだあるので、他の言葉も見てみたくなりますね。