現在開催中のバンクーバーオリンピック、連日テレビにかじりついている人も多いのではないでしょうか?オリンピックといえば、何より気になるのが「メダル」の行方です。今回は、そんなオリンピックの「メダル」にスポットを当て、その歴史やデザインに隠された秘密をご紹介します。
■歴代オリンピックのメダルのデザインは?
まずはこれまでのオリンピックに登場したメダルのデザインを見てみましょう。
▽(`~- Olympic Games Museum -~?)
こちらのサイトでは、1896年のアテネから2008年の北京まで、夏の大会で選手に贈られたメダルのデザインを見ることができます。
こちらは1896年にアテネで開催された最初の近代オリンピックのメダルです。この大会では、なんと財政事情により金メダルはなく、1位には銀メダル、2位には銅メダルが贈られたそうです。
1964年の東京オリンピックのメダルがこちらです。1928年のアムステルダムから2000年のシドニーまでのメダルは、表面は皆このデザインで制作されていました。
2008年の北京オリンピックのメダルです。2004年のアテネから、女神ニケが立ち上がったこのデザインに変わりました。
一方、毎回デザインが変わるのが冬のオリンピック。1998年に開催された長野オリンピックでは、日本らしい「漆」を使ったデザインも注目を集めました。
▽Welcome to the website of the Olympic Movement - Olympic.org
冬の大会のメダルについては、こちらのサイトから見ることができます。
(※「Olympic Games」のページにある「46 PAST OLYMPIC」から見たい大会を選び、ページ右の「Olympic Collection」から「MEDAL」を選択。冬だけでなく夏の大会のメダルも見ることができます。)
■オリンピックの金メダルは何でできているの?
選手に贈られるメダルは、一体どんな素材でできているかご存知ですか?
▽JOC - オリンピック憲章
大会ごとに制作されるメダルは、国際オリンピック委員会(IOC)が定めるオリンピック憲章によって、大きさや素材などが次のように決められています。
- メダルの大きさは少なくとも直径60mm、厚さ3mmにすること。
- 1位と2位のメダルは銀製で、少なくとも純度92.5%以上にすること。
- 1位のメダルは少なくとも6gの純金で金張り(またはメッキ)をほどこすこと。
- 受賞の対象となった競技と種目を明記すること。
- 取り外し可能な鎖またはリボンによって、競技者の首にかけられるようになっていること。
■バンクーバーオリンピックのメダルの秘密
現在開催されているバンクバーオリンピックのメダルといえば、あの曲がった独特の形が印象的ですよね。あのユニークなメダルにはどんな秘密が隠されているのでしょうか?
▽バンクーバーオリンピックのメダルデザインの裏側: DesignWorks
▽まるでぬれせんべい。つなげると一枚の絵になるバンクーバーオリンピックのメダルデザイン - オレンジ!
こちらのエントリーによれば、今回のメダルのデザインは開催国であるカナダの“先住民アート”を、現代の造形に取り入れたものだそう。日本人には「まるでぬれせんべいみたい?」とも言われていたあの波打つ形は、波や雪、山並みをイメージしているとのことです。またオリンピック史上初めて1枚ずつ異なったデザインになっており、全てをつなげると1枚の絵が完成する仕組みになっています。
バンクーバーオリンピックのメダルについては、YouTubeでもドキュメンタリー映像が公開されています。
▽YouTube- Vancouver 2010 Winter Games Athletes Medals
今回は、オリンピックの「メダルの秘密」をご紹介しました。いよいよ28日に最終日を迎えるバンクーバーオリンピック、選手たちの活躍を最後まで見届けたいですね。
Title Photo by US Mission Canada