国内最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」。1999年のオープン以降、幅広いジャンルの話題が投稿され続けており、圧倒的な知名度を誇るサイトとして知られています。そして、「2ちゃんねる」の浸透とともに需要を伸ばしていったのが、「まとめブログ」と呼ばれる話題の掲示板をまとめて紹介するブログ。2ちゃんねるを閲覧する時間がない人や、すでに削除されて閲覧不可になった掲示板を見たい人に重宝されています。その「2ちゃんねるまとめブログ」の運営の秘訣を、株式会社ホットココアの社長、永上裕之さんが自身のブログで語っています。
「非モテタイムズ」や「退会.in」などのサービスを運営している、永上裕之さん。業務とは別に、自身のインターネットの勉強も兼ねて、個人で2ちゃんねるまとめブログを立ち上げたそうです。サービスの運営やSEO、マーケティングの経験も豊富だったことから自信を持って始めたものの、その結果は1か月で1日あたりのPVが約1,000と悲惨な結果に。同時期にまとめブログを立ち上げた友人は、その10倍の10,000PVを達成したそうです。
自身の失敗と、成功した友人のノウハウを生かしてまとめたのが、「『2chまとめブログ立上げ』 で壮大に友達に惨敗したので反省点まとめ」という以下のエントリーです。
▽http://blog.livedoor.jp/ikiradio/archives/51534241.html
この中で、Twitterやmixiチェックなど、個人が周囲に情報を広める“場”が確立されつつある、と記す永上さん。2ちゃんねるまとめブログやTogetterなど「人力によるまとめ」が今後も盛り上がってくるという意見を述べています。
そういった世間の風潮を踏まえたうえで、以下のような「2ちゃんねるまとめブログ」の成功のポイントを紹介しています。
- 相互RSSと逆アクセスランキングが全て
- アンテナに入れてもらうことも大事
- 記事は出来るだけ、タイムリーで幅広い方がスケールしやすい
- SEO対策は結果的に付いてくるものであり、300万PVとかを狙う場合はあまりにSEOでは力不足
- “サイト名で検索される”ことを目指せ
- 記事更新は、1日3~4記事が理想(多すぎると相互RSS先に嫌われる)
- ネタは新鮮なうちにまとめて、新鮮なうちに公開が一番
- ユーザーは非常にシビア
- 記事執筆担当と、アンテナサイトへの申請や相互RSSの依頼などを行うコミュニケーション担当は別々にする
永上さんはこの中でも特に、アクセスを稼ぐ「相互RSS」ついて、「相互RSSとは“ネット上における個の集合体”の結晶なんです。(中略)ある人は経済全般をまとめる、ある人はライフハック全般とかジャンルを分担し、サイト通しで『うちのサイトにはこの情報がないからこっち見てねー。』と、ぐるぐる紹介し合うわけです」と、その存在の大きさに触れています。
このエントリーに対し、はてなブックマークのコメント欄では、「本格的にサイト運営を考えているのでこういう記事は非常に参考になる」「いいまとめ記事。少し前のモバイル勝手サイトの運営も、同じように他サイトとの関係性が命だった。今はモバゲー、GREEなどSNSの台頭で変わって来てるけど」「ソーシャルグラフやキュレーションの視点で見ても興味深い」といった意見が寄せられています。