今年もそろそろ「運動会」のシーズンです。パン食い競争や借り物競走といったユニークな競技が盛りだくさんの運動会ですが、実は日本独自のスポーツイベントだということをご存じでしょうか?今日は、そんな運動会の歴史や謎に迫ってみたいと思います。
■日本で最初の運動会って?
まずは運動会の歴史から探ってみましょう。日本で最初の運動会はいつ頃行われたと思いますか?
<“パン食い競争”には意外にも長い歴史が>
▽ http://www.spopara.com/sp/tamaki_child/005.html
▽ http://www.hamaspo.com/historyblog/2008/10/bmid_2008101114025500001.html
▽ 根本直伝講座
日本で初めて運動会が行われたのは、1874年(明治7年)の東京。築地にある海軍兵学校でイギリス人英語教師の指導により行われた「競闘遊戯会(きょうとうゆうぎかい)」が、今に続く運動会の始まりだと言われています。その後全国の小学校などに広まっていき、毎年秋に開催する恒例行事として定着するようになりました。
初期の運動会でも、陸上競技や綱引きといった現在と同じような種目が行われていました。なんとあの“パン食い競争”も、運動会の始まりとほぼ同時に生まれた歴史ある種目です。また当時盛んだった自由民権運動から騎馬戦・棒たおしといった種目が誕生したり、日清戦争の影響で海戦や陸戦をまねた種目が行われるなど、当時の運動会には戦争や政治の影響が色濃く反映されていたと言えます。
<“豚追い競争”って何?昔の運動会の変な種目>
▽ http://www.yomiuri.co.jp/onkochi/on20051108_01.htm
▽ 日本初の運動会はヘンな種目ばかりだった?! : 「美味しい知識」の収集屋
そして現在と同じ種目がある一方で、昔の運動会では私たちが聞いたこともないようなユニークな種目も行われていました。例えば「豚追い競争」。体中に食用油を塗った子豚を場内に放ち、競技参加者がそれを追いかけて捕まえるというもので、油で滑ってなかなか捕まえられない様子は、現物人の爆笑を誘っていたそうです。またその他に、走り高跳びは「ぼらのあみごえ」、三段跳びは「うさぎのつきみ」というように、一見何か分からない独特の名前で呼ばれている種目もありました。
■運動会で「万国旗」を飾る理由
運動会といえば、グラウンドに飾られた色とりどりの「万国旗」が印象的です。しかし他の国とはあまり関係がない運動会でなぜ万国旗を飾るのか、考えてみるとちょっと不思議ですよね。
▽ http://www.jubako.com/bn/index.php?1359
運動会が始まった明治初期、日本にやって来る船舶は、友好の証として入港する際に自国の国旗と日本の国旗を掲げていました。また当時日本も参加するようになっていた万国博覧会では、各国の国旗が掲げられていました。こういったイメージから“賑やかなイベント”の象徴として、運動会にも万国旗が使われるようになったと考えられています。
■運動会でよく使われるあの曲のタイトルは?
そして運動会に欠かせないものと言えば、競技中に流れる「音楽」。あなたが運動会と聞いてまず思い浮かべるのはどの曲でしょうか?
運動会で使われる定番のクラシック曲をまとめたこちらのエントリー。「ギャロップ」「天国と地獄」「トランペット吹きの休日」など、いずれもおなじみの曲ばかりです。聞いているだけで「走らなきゃ!」という気分になってきます。
昔の運動会のユニークな種目にも参加してみたくなりますよね。今年の運動会は、昔の運動会と比べながら楽しんでみてはいかがですか?また「運動会で速く走りたい!」という人は、はてなブックマークニュースでご紹介したこちらの記事もぜひご覧下さい。
▽ 腕を大きく振るだけじゃない!今より速く走るための3つの方法 - はてなニュース
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