気軽に「つぶやき」を投稿できるミニブログサービス「Twitter」。近年では有名人や芸能人がプライベートでの出来事をツイートしたり、ユニークな投稿を繰り返していた飲食店に客が殺到したりと、大きな影響を持つWebサービスとして普及しています。そんな中、たびたび話題に上がるのが、Twitterを発端とする“炎上”騒ぎ。そこで、記憶に残るものから最近起きたものまで、Twitterが原因で起きた騒動をまとめてみました。
■カンニング、不倫、顧客情報流出――Twitterが原因となった騒動
<カンニング発言を教授がRT>
▽ 東浩紀とカンニング問題 - Togetter
▽ http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52365393.html
2010年9月に起きたこの騒動の発端は、大学生がつぶやいた「隣の人にテストの答案を見せてもらった」という内容のツイートでした。この投稿を発見した講義の担当教授で批評家の東浩紀さんが引用リツイート(RT)で「これ、カンニングだよね。これツイートするって、きみなに考えてるの?」と発言。カンニング行為を教授の名前入りで発言した学生の軽率さとモラルのなさを指摘するユーザーと、多くのフォロワーがいる有名人が引用RTで“晒す”事に反論するユーザーの意見が飛び交いました。
<大桃美代子さんが、元夫と麻木久仁子さんの不倫を暴露>
▽ 大桃美代子さん、ツイッターで元夫と麻木久仁子さんに関する大暴露発言 - Togetter
▽ http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1578482.html
Twitterを発端とする騒動は、芸能界でも起きています。2010年12月、タレントの大桃美代子さんが、元夫とタレントの麻木久仁子さんの不倫をTwitterで暴露。Twitterや2ちゃんねるなどで騒ぎになったほか、テレビ番組でも騒動について連日報じられました。
<ホテルのアルバイト従業員が有名人の来客情報をツイート>
▽ ウェスティンホテル東京がTwitterでの顧客情報流出を謝罪――「再発防止に努める」 - はてなニュース
2011年1月、ウェスティンホテル東京内の飲食店に勤めるアルバイト従業員が、有名人や芸能人の来店情報をTwitterに投稿していたことがわかり、ホテル側が謝罪文を発表しました。この件では、2ちゃんねるユーザーなどが、ホテルという守秘義務がある職場の出来事を投稿するアルバイト従業員のリテラシーの欠如を強く批判しました。
■企業のTwitterアカウントでも騒動が
個人ユーザーだけではなく、企業のTwitterアカウントでも炎上騒ぎは起きています。過去には、Twitterをつかった企業のプロモーションでこんな騒動が起きました。
<#au2009のハッシュタグ競合>
▽ ハッシュタグ「#au2009」競合問題に見るKDDI広報の対応の不手際さ - さまざまなめりっと - はてなグループ::ついったー部
▽ 【速報】 昨日の「#au2009プチ炎上」に見る企業Twitterの課題と提言:In the looop:オルタナティブ・ブログ
2009年10月、KDDIがTwitterを活用したauの新モデル発表会を行うことを明らかにしました。その内容は、auのオフィシャルTwitterアカウントを開設し、発表会の事前情報や発表会当日の様子などを実況する、というものでした。KDDIが指定・使用していた「#au2009」というハッシュタグがすでに別の内容で使われているものだったため、騒動の原因に。ユーザーからの指摘を受けて発表会前にハッシュタグは変更され、大きな騒ぎには至りませんでした。
<見事な“火消し” UCCのキャンペーン>
▽ 「Twitterを理解していなかった」――UCC、キャンペーン“炎上”を説明 勉強会で経験共有へ (1/2) - ITmedia NEWS
飲料・食品メーカーのUCC上島珈琲は2010年2月、Twitterを使ったキャンペーンを実施。そのひとつとして、「コーヒー」や「UCC」といった特定のワードをつぶやいたユーザーに、キャンペーンに関するメッセージを送信するbotアカウントを作成しました。しかし、メッセージを不審に思うユーザーの声を受け、開始から2時間で同サービスを中止しました。その後、UCC上島珈琲はアカウントの削除や謝罪文の発表などに素早く対応。見事な“火消し”がユーザーの好感を呼びました。
■気軽な140文字が“炎上”のもとに?
投稿欄に140文字以内で言葉を打って「ツイート」ボタンを押すだけ――Twitterは簡単なシステムで投稿へのハードルを下げ、インターネットに親しみのない人でも楽しめるサービスとして、広く愛用されるようになりました。仕事のこと、友人のこと、恋愛のこと…。Twitter上では、さまざまなことを気軽につぶやけます。しかし、この気軽さが、“炎上騒ぎ”を起こしやすくしているのかもしれません。自分では独り言のつもりで投稿しても、その瞬間から不特定多数の人が見られる状態になることを忘れないようにしたいですね。
はてなブックマークニュースでは過去に、Twitterで気を付けたい3つのポイントをまとめたエントリーを公開しています。加害者にも被害者にもならないよう、つぶやきを楽しみたいものです。