「SLAM DUNK」「リアル」などでおなじみのマンガ家、井上雄彦さんが、東本願寺の依頼で描いたびょうぶ絵「親鸞」の制作メモを公式サイトで公開しています。井上さんはこの制作を「僕にとっては過去最大の難関と言えるものだった」と明かすとともに、依頼を受けてから完成するまでの苦悩や心境をつづっています。
▽ http://www.itplanning.co.jp/news.html
井上さんがびょうぶ絵の制作を依頼されたのは、2010年に仙台で行われた展示会「井上雄彦 最後のマンガ展」の会場だったとのこと。それ以来「頭に去来することをちょこちょことメモ帳に残していた」という井上さんは、「自分の等身大を知っていただくことになったら」と内容を公開することにしたそうです。
メモのタイトルは「屏風日記~ボーズの漫画家が屏風に坊主の絵を描くということ~」。井上さんが“マンガ家”としてびょうぶ絵に挑む決意や、「わからん 全然わからん」と悩む様子、親鸞の顔に筆を入れた時の心境などが記されています。完成したびょうぶを搬出したのは3月10日(木)で、最後のメモには「搬出完了。今、ゴールしたのかもしれないが、何かのスタート台に立ってる気もする。とにかく寝よう。バケツを洗うのは明日でいいか・・。ありがとうございました」とつづられています。
びょうぶ「親鸞」は、「宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌」を記念する現代アート事業として制作されたものです。京都市下京区の東本願寺「大寝殿」で、4月4日(月)から17日(日)まで一般公開されます。今後も一般公開を行うとしており、次回は4月29日(金)から5月18日(水)までの予定です。
▽ 東本願寺