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ほこ×たて「金属VSドリル」の裏側とは? “金属勝利”を予想していた記者がブログで解説



「ほこ×たて」緊急解説第2弾! オーエスジーVSニッタンの激闘! | 製造現場ドットコム
当社に関するテレビ番組放映のお知らせ|トピックス|日本タングステン株式会社
http://www.osg.co.jp/news/2012/415.html

ほこ×たては、世の中で矛盾しているもの同士を対決させ、決着をつけるという番組です。4月15日放送回では、金属加工会社「日本タングステン」の“金属”と、切削工具メーカー「オーエスジー」の“ドリル”が勝負しました。両社の対戦は、2011年10月の放送回に続いて2度目です。前回は勝負の途中で金属が割れてしまったため、引き分けとなっていました。

製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営する那須さんは、番組が取材陣に投げ掛けた「どちらが勝つと思うか」という質問に、1人だけ「金属が勝つ」と答えていました。その理由を、ブログで「材料も分からぬまま憶測で合致する加工条件を見つけ出すのは“宝くじを当てる”ようなもの」だからと説明しています。金属加工では通常、材料の特性に合わせて最適な切削工具や工作機械などを用意し、加工に挑むのだそう。両社が用意している素材は対決の直前まで明かされないため、それらを踏まえて那須さんは「穴は開かない」と判断したそうです。

約1時間半かけて行われた対決では、金属を貫通する一歩手前で、ドリルが工具母材まで削られて真っ平らになってしまいました。那須さんによると、今回オーエスジーが用意した特殊品の「クロスエンドドリルエボリューション」は、前回の勝負で使った「クロスエンドドリル」を改良した工具とのこと。対する日本タングステンの高硬度難削材は、前回も使用した非常に硬い焼結材である「サーメット」だそうです。クロスエンドドリルエボリューションには耐久性だけでなく「しつこいぐらいの熱対策が加わっていた」そうですが、那須さんは「おそらく難削材が工具母材より硬かったのでしょう」と分析。しかし、あと一歩のところまで金属を追い詰めたことを「開発努力の素晴らしさを再認識しました」と称賛しています。

はてなブックマークのコメント欄には「この企画はここ5年ぐらいで一番面白い。工学とエンターテイメントの融合。小さな町工場が金属を破る展開とか希望」「こういう技術者の底力には本当に感心する」「この解説を読むと、行われている事のレベルの高さ難しさ、技術力の高さをあらためて感じた」といった声が集まっています。

那須さんは、2011年10月に放送された両社の“初対決”も解説しています。
「ほこ×たて」緊急解説 | 製造現場ドットコム

文: あおきめぐみ

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