朝日新聞の連載「いじめと君」が8月17日(金)の朝刊で最終回を迎え、子役タレントの“はるかぜちゃん”こと春名風花さんによるメッセージで締めくくられました。自身もTwitterで連日のように中傷を受けるという春名さんは、「今から書く言葉は君には届かないかもしれない。だって、いじめてる子は、自分がいじめっ子だなんて思っていないから」と前置きをしながら、“いじめている君”への言葉をつづっています。
▽ 《いじめている君へ》春名風花さん:朝日新聞デジタル
春名さん(@harukazechan)は“いじめっ子”が「じぶんはいじめてない」と思うことについて、「大人が言う保身(ほしん)のためだけじゃなく、その子の正直な気持ちじゃないかな」「ただ遊んでいるだけなんだよね。自分より弱いおもちゃで」と述べました。さらに、そうした“いじめっ子”によるいじめは「想像力(そうぞうりょく)を持ってもらうことでしか止まらない」と語っています。
現在11歳の春名さんは、自身もTwitterで頻繁に誹謗(ひぼう)中傷を受けているそう。体は傷つかなくとも、匿名で発せられる言葉のナイフは鋭く、死にたくなる日もあると告白しました。
最後に”いじめゲームをしている君”へ宛てたメッセージでは、「想像してください。君があざ笑った子がはじめて立った日、はじめて歩いた日、はじめて笑った日、うれしくて泣いたり笑ったりした人たちの姿を。(中略)その人たちと同じように笑ったり泣いたりして君を育ててきた、君のお父さんやお母さんが、今の君を見てどう思うのか」「君のちっぽけな優越感(ゆうえつかん)と引き換(か)えに失ってもいいものなのか。いま一度、考えてみてください」と呼び掛けました。
「いじめと君」のバックナンバーは、朝日新聞デジタルで公開されています。春名さんのほかには、タレントの中川翔子さん、声優の田中真弓さん、マンガ家の西原理恵子さんら計30人の著名人が”いじめ”に関するメッセージを寄せています。
▽ いじめと君:朝日新聞デジタル
この連載をまとめた書籍『完全版 いじめられている君へ いじめている君へ いじめを見ている君へ』は、9月20日(木)に朝日新聞出版から刊行されます。同書には、タレントのさかなクンさんやマンガ家の松本零士さんらがいじめについてのメッセージをつづった2006年の連載も収録。予価は1,000円です。
▽ 朝日新聞教育班 on Twitter: "連載をまとめた本「完全版 いじめられている君へ いじめている君へ いじめを見ている君へ」(朝日新聞出版)が9月20日に全国の書店で発売されます。2006年の連載も収録。予価1000円。問い合わせは朝日新聞出版書籍編集部(03・5541・8832)。"