雨に濡れてしまった靴は、放っておくと型崩れやカビが発生してしまいます。大切な靴を長く履き続けるためにも、なるべく早いアフターケアを心がけましょう。革靴やスエード靴で前もってできる対策や、湿気が強い時期の保管方法なども紹介します。
■ 濡れたまま放置はNG! 革靴が濡れたときのお手入れ
雨で濡れた革靴は、型くずれしやすい状態です。そのまま乾燥させると硬くなってしまい、靴の傷みにもつながります。
▽ 雨に濡れた靴のお手入れ | 靴クリームのコロンブス | 靴磨きや革製品などのケアグッズトップメーカー
▽ 靴の取説_知りたい!靴のお手入れ | リーガルコーポレーション
<形を整えて乾燥させる>
まずはシューキーパーを入れ、靴の形を整えます。シューキーパーがなければ、ティッシュで包んだ新聞紙でも代用できます。その後、風通しのいい日陰で乾燥させましょう。完全に乾いたら、クリーナーでカビなどの原因となる汚れを落とします。この時、クリーナーを必ず布に取ってから使うのがポイント。直接靴に塗ると、変色などの原因になります。
最後に靴クリームを塗り、防水スプレーをかけて仕上げます。
<突然の雨でもダメージを最小限にするために>
普段から手入れをしておくと、突然の雨で革靴が濡れてしまってもダメージを最小限に抑えられます。汚れを落としてから、防水性のある油性靴クリームを表面に塗ります。最後に防水スプレーもかけておきましょう。
■ 基本は防水スプレーとブラッシング スエード素材の手入れ
スエード素材の靴は、雨に濡れた後のケアを誤ると、毛足が硬化してしまうこともあるそう。淡い色のスエードなどは、雨のしみや泥汚れが一度でも付くと落としにくくなってしまいます。
<事前にできるケアで汚さない工夫を>
▽ 10年履けるスエードの靴のお手入れ方法とは | クツゴト・心が豊かになる靴選びの流儀
まずは、事前にできる手入れで汚さない工夫をしましょう。基本は防水スプレーとブラッシングだけでいいとのこと。新品の靴は使う前に防水スプレーをかけておきます。スプレーをかける頻度は、1ヶ月に1回程度でいいそうです。履いて帰ったその日にブラッシングで毛並みを整え、汚れは定着する前に落としておきます。
<もし濡れてしまったら……>
▽ スエードシャンプーの使用法(スエード・ヌバック等の起毛皮革靴のクリーニング) | 靴磨き・革靴お手入れ用品 | 株式会社R&D<アール・アンド・デー>
雨に濡れた場合、足から出た汗が生地に染み込んでいるせいで、爪先の部分などから塩が浮き出る場合があります。まずはクリーニングスポンジで靴全体を濡らしましょう。その後スポンジで専用洗剤を泡立て、泡を靴全体に乗せていきます。クリーニングブラシに持ち替えたら、泡で小さな円を描くように靴全体をクリーニング。表面に残った泡と汚れを、ブラシで取り除きます。タオルなどで水気を軽く拭き取った後、シューキーパーを靴に入れて形を整え、甲部分のシワなどを伸ばしてから風通しのいい場所で陰干しします。
完全に乾いた後は、毛が寝て表面がつぶれてしまっているので、ワイヤーブラシで毛を軽く起こすように全体をブラッシングしてください。仕上げに専用の栄養・防水スプレーなどをかけておきます。
■ 湿気から靴を守る保管のコツ
梅雨の時期に困るのは、革靴にとって大敵の湿気。革素材に一度カビが生えてしまうと、完全に元の状態へ戻すのは難しくなります。カビが生えてしまってから対処するよりも、日頃から対策を心がけることが大切です。
▽ シューケア
▽ 冬のブーツにカビ | 暮らしのLABO博士 | フジテレビ商品研究所
<保管場所の湿気に要注意>
湿気を取るために靴の中に乾燥剤を入れることも大切な対策の1つですが、すでに湿気が多い場所に保管してしまうと、乾燥剤では間に合わずカビが生えやすくなります。周囲の湿度が高い場合は、ビニール袋や密閉容器に入れ、なるべくたくさんの乾燥剤を一緒に詰めて保管しておくといいそうです。
<もしカビが生えたら?>
もしカビが生えてしまったら、布でよく拭き取って除去しましょう。その後、カビ専用クリーナーや除菌タイプの消臭スプ レーを布に取り、よく拭いておきます。保管する靴箱にも、消臭・除菌スプレーをかけておくことが推奨されています。
Title Photo by Jeremy Jenum