京都へ観光に訪れたら、職人が丁寧に作り上げるこだわりの台所用品を手に取ってみませんか? ずっと使い続けたくなる金網道具や料理包丁は、贈り物としても喜ばれそうです。400年以上の歴史を持つ老舗など、京都で営業する6つの台所用品店を紹介します。
■ 手作りの金網道具店「辻和金網」
▽ 辻和金網
京都市中京区の「辻和金網」では、茶こしや焼き網をはじめとするさまざまな金網の料理道具を販売。料亭から一般家庭まで親しまれる道具を、創業から変わらない手作りの技で作り続けています。
茶こしは編み目の美しさと目の細かさが特徴だそう。緑茶や紅茶だけでなく、粉茶にも使用できます。家庭のガスコンロでも手軽に網焼き料理ができる足付きの焼き網は、同店の人気商品とのこと。目の細かい「焼網受」がガスの直火を和らげて熱をまんべんなく広げるため、外はカリカリ、中はふんわりの焼き上がりになるそうです。
■ 料理包丁の「有次」
京都市中京区の錦市場で営業する、1560年創業の「有次」。料理包丁をはじめ、鍋やおろし金などの料理道具を取りそろえています。長く愛用してもらえる「一生もの」を心掛け、職人が丁寧に作り出しているそうです。魚のおろし方や包丁の研ぎ方などを教える「教室」も開催されています。
■ 棕櫚製品の専門店「内藤商店」
三条大橋前にある棕櫚(しゅろ)製品の専門店「内藤商店」は、職人が手作りしたほうきや特殊なタワシなどを用意しています。棕櫚の毛は耐水性や弾力性に富んでいるため、食器の汚れをきれいに洗い落とせるとのこと。さまざまな種類が販売されているので、食器用や玄関の掃除用など、用途別にそろえてもよさそうです。
■ アルミ・銅・真鍮の鍋などをそろえる「鍛金工房 WESTSIDE33」
▽ 鍛金工房 WESTSIDE33【京都生活 - 京の逸品お取り寄せサイト】
京都市東山区の三十三間堂にほど近い、道具店「鍛金工房 WESTSIDE33」。職人によって立ち上げられた店で、アルミ・銅・真鍮の製品を取り扱っています。均等に熱が伝わる鍋や、まんべんなく焼き上がるフライパンなど、プロの料理人が使う料理道具も充実しているとのこと。手作りならではの温もりと手になじむ優しい感触は、一度使ったら手放せないくらいだそうです。
和風鍋を代表する行平鍋は、だしを取ったり野菜をゆでたりと、さまざまなシーンで使用できます。アルミ製で、扱いやすい軽さが特徴です。オーバル型両手鍋は、深さがあり、おでんやシチューに最適とのこと。これらの製品には、無料で名入れができます。
■ 竹細工の専門店「京都三条 竹松」
▽ 竹製品のことなら京都三条竹松で!竹製お箸、竹かご、竹ざる、竹製キッチン、竹製バックなど豊富な品揃え!
竹製の箸や竹かごなどを取りそろえるのは、京都市東山区で営業する竹工芸・竹細工の専門店「京都三条 竹松」です。1943年に創業して以来、京都の料亭で使われている竹の器や庭の竹垣などを手掛けています。
京都のゴマ竹で作った極細の箸・ゴマ竹箸は、祇園の料亭でも使われている逸品とのこと。青盆皿は編み目の隙間に水を吸い寄せるため、水切りがいいそうです。
■ 約10年かけて作られる「白木屋」のまな板
「白木屋」は、京都府福知山市にあるまな板の専門店です。コツコツと手作りされる製品は、職人が自ら木を吟味するところからはじまるそうです。国産で良質な木だけを選び、スライスした後は屋外で2~3年ほど自然乾燥させるなど、長期間かけて下準備に取りかかります。完成するまでにかける時間は約7~10年。まな板の素材には、ねこ柳や榧(かや)、朴(ほお)、銀杏など全8種類が使われているそうです。
その使い心地は、食材の切り残しが少なく、音も「トンットンッ」と小気味がいいとのこと。まな板が反らないため、使っていくうちにがたつくこともないそうです。魚や肉を調理して洗った後も、匂いが残らないとしています。
なお同店は、体力的な限界や跡を継ぐ人がいないことを理由に、2017年ごろには看板を降ろすとのこと。そのため、削り直しを依頼することはできないと説明されています。
Title Photo by Everjean