はてなブログやはてなブックマークで見つけた風景を紹介してまいります。イラクとシリアにまたがる広い領域を実効支配している「イスラム国」による邦人拘束について、連日報道されています。拘束されているとみられる日本人の一人、後藤健二さんは、紛争地域の子供たちの取材で受賞歴のあるジャーナリストです。危険地域に足を踏み入れることの自己責任論も持ち上がるなか、はてな匿名ダイアリーでは、そもそもの疑問が投げかけられていました。
「戦場ジャーナリストって本当に必要なの?」と題された記事で、匿名の投稿者は「例えばシリアに行く外国人戦場ジャーナリスト、シリア政府軍及び公式な従軍記者の報道は信用出来ないの?」と質問しています。日本人のジャーナリストがわざわざ行かずとも、外国人や現地からの報道があるのではないか、という趣旨です。今さら聞きにくい素朴な問いかもしれません。この短い文章への返答を、はてなブックマークのコメント欄からピックアップします。
「報道がベトナム戦争の趨勢に及ぼした影響ぐらい勉強してこい。あと、カンボジアでは国内で何が起こっているのか報道がなくて分からなかったせいで、クメール・ルージュに対する国際社会の行動はかなり遅れた」
「そのシリア政府軍事態がキチ○イ全開なんだし、そもそもその理論だと各国の大本営発表しか世に出回らない世界になるしそうなると日本国政府もモラル守る圧力無くすからボクらの暮らしにも関わってくるよ」
「あと日本にかぎらずロイターもCNNもそうだけど大手のマスコミは自社の社員は保障が怖くて派遣できないのよね。本物の紛争地帯の取材になると結局フリーランスに頼るしかない」
「可能な限り多くの外部の目を入れないと、極限の現場ではたやすく無法が行われるんだけどな。一般的な小市民の善良な一個人がそのありのままでマシーンになるのがあそこなのに」
「CNNやアルジャジーラも偏っているし、多くの戦場報道はこういう無名のフリーランスジャーナリストによって支えられている」
「例えばシリアが未だに民間人を平気で巻き込む空爆を繰り返しているという話はシリア政府側からは決して出てこないわけでね」
とのことでした。
Title Photo by Senol Demir