朝日新聞出版のカメラ雑誌『アサヒカメラ』は3月20日(月・祝)発売の2017年4月号から、全12回の特集「写真好きのための法律&マナー」を開始します。「写真を無断使用する“泥棒”を追い込むための損害賠償&削除要請マニュアル」を掲載した同年2月号と3月号が完売したことを受けて企画されたもの。第1回では「まとめサイト問題から考える『SNS時代の著作権』」と題し、引用の注意点を弁護士がアドバイスします。
▽ 朝日新聞出版 最新刊行物:雑誌:アサヒカメラ
キュレーションサイトなどで「プロやアマチュアを問わず、写真が無断使用される被害」が続出しているとして、同誌は2017年2月号で「写真を無断使用する“泥棒”を追い込むための損害賠償&削除要請マニュアル」を特集。ネット上での写真の引用はどこまで許されるのかといった基本的な疑問に加え、写真を無断使用された際の対応策などをまとめました。
この内容が大きな反響を呼び、書店で完売が続出したことから、続く2017年3月号で“異例”の再掲載が決定。こちらも同じく完売し、著作権問題に関する注目度の高さがうかがえました。

2017年4月号から始まる特集「写真好きのための法律&マナー」は、毎号8ページで構成されます。第1回「まとめサイト問題から考える『SNS時代の著作権』」では、引用に関する「自分の作品がメイン(主従関係)」「引用する必然性と関連性」「出典の明記」など6つの注意点について、著作権問題に詳しい弁護士が解説。「そもそも著作物とは何なのか」といった基礎知識にも触れます。
同誌は「著作権が声高に叫ばれるあまり、畏縮ムードになり、本来触れられるはずの作品や論評までが共有できなくなる恐れもあります。行き過ぎた著作権意識は、かねて本誌で指摘してきた肖像権問題と同様、写真文化の醸成を阻むことになりかねません」とコメント。特集では、写真が置かれている現状やその対策についても述べるとしています。