幼児向けのおもちゃなんて、「ガラガラ」や「メリー」のような単純なものしかないでしょ――子どもを育てた経験のない人はついそんな風に考えがちかもしれませんが、オモチャ売り場に行ってみると、あら意外。工夫を凝らした幼児向けのおもちゃが並んでいるのを目にすることが出来るはずです。一体、幼児向け玩具業界とは、どんな世界なのでしょうか。
ロングセラーを連発するこの観察力を見習うべし:日経ビジネスオンライン
幼児向けの玩具業界と聞くと何だか牧歌的な印象を受けてしまいますが、上のエントリーによればそんなことはないようです。幼児は気に入らない商品はすぐに手放して見向きもしなくなる上に、その評判が母親同士の会話を通じてすぐに広まっていくため、「商品性能の優劣が口コミ評判を通して強烈に業績に直結」してしまうとか。数ミリ程度の重さの差が勝敗を分けるという話や、まだ個性が無い幼児にはセグメンテーションが通用しないというのも難儀な話です。
ちなみに、このエントリーのラストで著者は、最近ヒットした「脳トレ」や「∞プチプチ」の潮流などが幼児業界で既に先取りされていた点を指摘して、「成人から理性を取り去った部分に残る人間の核のような部分を最も高度に分析していたのが幼児玩具メーカーなのかもしれません」と述べています。謎に満ちた幼児向け玩具業界には、もしかしたら新しいビジネスのヒントが隠されているのかもしれません。