「外部から引用(リンク)されているページほど価値が高い」というGoogleの検索アルゴリズムは有名ですが、学術書に対して同様の調査を行った結果が公開されています。使用したツールは学術論文検索「Google Scholar」と「日本語版Wikipedia」とエクセル。
Googleが選ぶ20世紀の名著100選
エントリーによると、2007年8月28日から9月5日にかけて、日本語版Wikipediaに記載のある哲学、社会学、法学、経済学など、いわゆる「文系」と呼ばれる分野の学者名をGoogle Scholarで検索。検索結果をもとに、被引用数が多い著作のランキングデータ上位100位を作成したとのことです。「著作の影響力についての客観的な評価ができる」としている一方で、出版年代や言語の壁などのバイアスの他、明らかにランキング入りして良いはずの著作がランキングされていないという問題点も指摘されています。
「最も引用された20世紀の文系学術書」のトップ10は以下の通り。すべてのランキングデータを知りたい方は、上記リンク先のページをご覧ください。
- 科学革命の構造 トーマス・クーン
- 正義論 ジョン・ロールズ
- 制度・制度変化・経済成果 ダグラスC.ノース
- 哲学する民主主義―伝統と改革の市民的構造 (叢書「世界認識の最前線」) ロバート・D.パットナム
- つきあい方の科学―バクテリアから国際関係まで ロバートアクセルロッド
- 集合行為論:公共財と集団理論 (MINERVA人文・社会科学叢書 8) マンサーオルソン
- Mind in Society エリ・エス・ヴィゴツキー
- 孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生 ロバート・D.パットナム
- 行為と演技―日常生活における自己呈示 (1974年) E.ゴッフマン
- レトリックと人生 ジョージ・レイコフ, マーク・ジョンソン