「配本車」とは、図書館が学校などのサービスポイントに本を輸送する際に使う車のことです。現在は配本車として自動車が使われるのが一般的ですが、「日本で初めての配本車は何だったんだろう?」という疑問を追いかけたエントリーが話題になっています。
このエントリーによると、日本で最初の本の宅配サービスが始まったのは大正11年。宅配には、当時最新鋭の乗り物だった「三輪車」が使われていたそうで、筆者が大学の地下書庫で発見したという、「日本で初めての図書館配本車」の貴重な写真が紹介されています。
しかしその写真を見る限りでは、私たちがイメージする「三輪車」ではなく「二輪の手押し車」のように見えます。そのことに疑問を抱いた筆者はさらに、各県の図書館史や館報、同時代の自転車のカタログなどから当時の三輪車の構造を根気よく調べ、当時の三輪車は現在あるようなものではなく、「前輪二輪の三輪車」だったことを発見しています。
当時の様々な資料を活用しながら徹底的に調べ上げることで、「日本で初めての配本車」を明らかにしたこちらのエントリー。はてなブックマークのコメント欄でも「これはすごい」というコメントが寄せられていました。
- 作者:高田 高史
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2007/12/01
- メディア: 単行本