日本生活協同組合連合会(生協)のサイト「くらしと生協のココロ」内にある、「調理のタネ」というコーナーをご存知ですか?消費者から寄せられた食にまつわる様々な質問に専門家が答えるというコンテンツですが、単に質問に答えるにはとどまらず、消費者や企業のあり方について厳しくも真摯な姿勢で問いかける内容に、はてなブックマークでも注目が集まっています。
▽切ったレモンの保存 | 030301_基本 | くらしと生協のココロ
▽2010-03-04 - 食の安全情報blog
今回このコーナーに寄せられたのは、「レモンを1、2切れだけ使いたい時、残りの部分が次に使う時までに乾いてしまうので、上手な保存法を知りたい。」という質問。これに対して、このコーナーを担当している調理道具研究家の岡山晄生さんは、まず「レモンは切ったら切り口から水分が蒸発していくのが当たり前」だということを述べ、蒸発を押さえる方法くらいなら、自分で考えてみることもできるのでは?と問いかけています。
そう前置きした上で、レモンをくし型に切ってもっとたっぷりと使う方法や、保管することばかり考えるのではなく、「蜂蜜レモン」に加工するなど、別の食べ方を考えてみては?と提案する岡山さん。さらには食材を美味しく、無駄なく、安全に食べるためには、生産者や販売者だけでなく、「消費者自身が自分で考えて工夫する」ことも大切だと強調、最後は「頭を柔らかくして勉強し、工夫し、無駄のない、豊かな食生活を構築なさって下さることを願っています。」と締めくくっています。
はてなブックマークのコメント欄でも、「ちょっと不意を付かれた。自分だったら、『ポッカレモンでいいんじゃん。』っていいそうだな。まあ、『何か素敵な上手いやり方』を期待してたんだろうけど。」「ちょっ。厳しいけどすごく正論だね。」といった声が寄せられていたこちらのエントリー。消費者側の過剰な“お客様”意識が問題視されている今、本来あるべき企業と消費者の関係について、厳しい口調ながらもまっすぐに語りかける岡山さんの姿には、はっと気づかされるものがありますね。