角川書店の井上伸一郎社長は12月8日(水)、自身のTwitterにて、来年3月に行われる「東京国際アニメフェア2011」への同社の出展を取りやめる意向を示しました。井上社長は理由について、「マンガ家やアニメ関係者に対する都の姿勢に納得がいかない」としています。
▽ 井上伸一郎 on Twitter: "さてこの度、角川書店は来年の東京アニメフェアへの出展を取りやめることにいたしました。マンガ家やアニメ関係者に対しての、都の姿勢に納得がいかないところがありまして。"
東京都は11月30日(火)にマンガやアニメの性表現を規制する「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正案を都議会に再提出しており、現在審議が行われています。多くの団体や作家、業界関係者などから改正案の内容について反対の声が上がる中、角川書店の井上社長は自身のTwitterで次のようにコメント。来年の「東京国際アニメフェア2011」(実行委員長・石原慎太郎東京都知事)に同社が出展しない意向であることを明らかにしました。
さてこの度、角川書店は来年の東京アニメフェアへの出展を取りやめることにいたしました。マンガ家やアニメ関係者に対しての、都の姿勢に納得がいかないところがありまして。
「新世紀エヴァンゲリオン」「涼宮ハルヒの憂鬱」など数多くの人気作品を出版し、イベントの実行委員にも名を連ねている角川書店が発表した“出展取りやめ”。はてなブックマークのコメント欄では「角川書店ははっきりした行動に出るなぁ。評価できる」「角川△!」と今回の決断を評価する声や、「出版社側からの動きが来ましたね」「角川の抜けた穴を自分たちが取ろうとするか、角川に続いて石原都政にもの申すのかで、アニメ関係者の立ち位置が決まるかも。これは強烈な踏絵」と他社の動きに注目する声が数多く寄せられています。
東京国際アニメフェアは2002年から毎年東京ビッグサイトで行われているアニメ業界最大規模のイベントで、来年の開催は2011年3月24日(木)~3月27日(日)を予定しています。