2010年12月8日から12月14日までの1週間で出版された新刊の中から、はてなブックマークで注目を集めている書籍をピックアップしました。小惑星探査機「はやぶさ」の生みの親が語るプロジェクトの全容、NHKハーバード白熱教室の解説者がサンデル教授の政治哲学を解説した書籍、コンピュータ業界の古典『人月の神話』の新装版の3冊を紹介します。
■ 『はやぶさ、そうまでして君は』 川口淳一郎 著
はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
- 作者:川口 淳一郎
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2010/12/10
- メディア: 単行本
2003年5月に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が、2010年6月に長い宇宙の旅を終えて地球に帰還し、小惑星「イトカワ」のサンプル回収に成功しました。そのはやぶさプロジェクトのマネージャーを務めた川口淳一郎教授が、プロジェクトの全容を語った書籍が出版されました。著者の川口教授は、はやぶさの帰還を前に「関係者からのメッセージ」として、本書と同じタイトルのエントリーを公開しています。
■ 『サンデルの政治哲学』 小林正弥 著
- 作者:小林 正弥
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2010/12/10
- メディア: 新書
2010年春、NHKの番組「ハーバード白熱教室」で、マイケル・サンデル教授の政治哲学の講義が連続放映されました。「殺人に正義はあるか」「命に値段をつけられるのか」といったトピックに対して、熱い議論が交わされる様子に注目が集まりました。番組中で解説を務めた千葉大学の小林正弥教授が、サンデル教授の著作について、1冊につき1章を割いて解説した書籍が出版されました。Amazonのページの「商品の詳細」には、サンデル教授も「私の政治哲学を、完全に、そして深く、彼は理解している」と推薦しているとあります。
■ 『人月の神話』 フレデリック・P・ブルックス Jr. 著
- 作者:フレデリック・P・ブルックス Jr.
- 出版社/メーカー: ピアソン桐原
- 発売日: 2010/12/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加はさらに遅らせるだけだ」というブルックスの法則が提唱されたコンピュータ業界の古典『人月の神話』。その新装版が出版されました。
出版元のウェブサイトでは新装版について、「邦訳書としての本書(2010年12月発行版)は、アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン発行/星雲社発売(1996年2月、ISBN4-7952-9675-8)版、ピアソン・エデュケーション発行(2002年11月、ISBN4-89471-665-8)新装版を、縦組みから横組みに変え、また装丁を新たにして刊行するものです。誤植の訂正を除き本文の内容に変更はありません」と記載しています。
The Photo is by "sapheron".