白亜紀に生息していた恐竜「トリケラトプス」の“最新の姿勢”について、古代生物などを描くイラストレーター・川崎悟司さんが、イラスト付きの解説をブログに掲載しました。最新の研究によると、長らく物議を醸していたという前足の姿勢は、脇を締めるような形になることが判明したそう。川崎さんはこの情報をもとに最新のトリケラトプスを描いたほか、人間に例えるとどんな姿勢になるかをユニークに紹介しています。
▽ トリケラトプスの姿勢について | 川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba
川崎さんによると、トリケラトプスの前足の姿勢は大きな謎の1つだったそうです。恐竜は哺乳類や鳥類のように、足が体に対して垂直に伸びている直立歩行型の生物として知られています。恐竜の一種であるトリケラトプスもこれに当てはまるものの、直立状態を前提に骨格を組み立てていくと、前足の関節が脱臼してしまうことが判明。そのため、トリケラトプスの前足は、爬虫(はちゅう)類のように前足の肘を横に張り出して這(は)い歩きをするような姿勢であったと推定されていました。
しかし、この姿勢では足跡の化石と矛盾することから、最新の研究で「体から横に張り出した前足の姿勢をそのままにして脇を閉める」が正しい姿勢であると導き出されました。川崎さんは、この姿勢を人間に例えると「腕立て伏せ」から「小さく前へならえ」のポーズに移行させたものになると説明。併せて、リアルなトリケラトプスのイラストも添えています。
最新のトリケラトプスの様子。「小さく前にならえ」をしていると思うと、ちょっとかわいい
説明の最後に、川崎さんは「話変わってトリケラトプスの姿勢をやってみました」として、“最新”のトリケラトプスを人間で再現したイラストを掲載しました。両足がつま先立ちの上に、両手の指で体を支えているため、人間では少し辛そうに見えます。川崎さんは「人間がやると重心が前へいってしまうのか、腕にたいへんな負荷がかかりますね。筋トレにいいかもです。脇を閉めるのを忘れずに(^O^b」と“アドバイス”していました。
心なしか、イラストの人も辛そうな表情を浮かべている
はてなブックマークのコメント欄には「恐竜の世界って面白いよねぇ。昔の骨格標本はゴジラみたいに直立で復元されてたりね」「『トリケラトプスのポーズ』こういうのヨガにありそうだ」「トリケラの中の人も大変だな」といった感想が集まっています。このポーズを真似して、トリケラトプスの気分になってみるのもいいかも?
- 作者:川崎 悟司
- 出版社/メーカー: ブックマン社
- 発売日: 2012/12/07
- メディア: 単行本