天気総合ポータルサイト「tenki.jp」を運営する日本気象協会は3月22日、全国におけるPM2.5(微小粒子状物質)の濃度を独自予測した「PM2.5分布予測」の提供を開始しました。飛散量を7段階の色で表示しており、3時間ごとの予測結果を3日先まで確認できます。対応端末はパソコンおよびスマートフォンです。
▽ PM2.5分布予測 - 日本気象協会 tenki.jp
▽ 日本気象協会
PM2.5分布予測では、日本を含めた東アジアを対象に、今後予測されるPM2.5の分布や各地の濃度を提供します。閲覧できるエリアは日本全体・北日本・東日本・西日本・沖縄で、北海道の一部エリアは今後対応する予定です。PM2.5の濃度は予測図上で7段階に分けて表示。オレンジ色になるほど多く(濃度が高い)、白色になるほど少ない(濃度が低い)傾向を表しています。更新は毎日午前8時ごろです。
この予測結果は、同協会独自の気象予測モデル「SYNFOS」と、アメリカの環境保護庁が中心となって開発を進めている化学輸送モデル「CMAQ」を組み合わせたシステムによるもの。東アジアの大気汚染物質排出量の推計データを入力してPM2.5の推移を解析し、分布の傾向を予測しています。
PM2.5は、大気中に浮遊している直径2.5マイクロメートル以下の小さな粒子です。人が吸い込むと肺の奥深くまで入りやすいため、肺がんや呼吸系、循環器系への影響が懸念されています。大気汚染の原因の1つでもあり、1月から2月初めに確認されたPM2.5の高濃度現象は、大陸からの越境汚染と国内の都市汚染が複合したことで発生した可能性が高いと考えられています。