アニメ監督・新海誠さんの作品「秒速5センチメートル」が劇場で公開されてから、3月3日で7周年を迎えました。これを受け、新海さんはTwitterで制作資料を公開。各シーンの色指定や絵コンテ、演出指示などを、当時の裏話と共に投稿しています。同作の第3話で使用された「夜の街の上をカラスが飛んでいくカット」については、街並みのカットをつなぎ合わせた背景美術のイラストも見られます。
▽ 新海誠監督による「秒速5センチメートル」制作当時の画像ファイルに関するツイートまとめ - Togetter
2007年3月3日に劇場公開された「秒速5センチメートル」は、新海さんが手掛けた4作目のアニメ映画作品です。新海さんは3月4日から3月6日にかけて、同作の制作資料をTwitter(@shinkaimakoto)に投稿。劇中の設定によると、3月4日は、第1話「桜花抄」で遠野貴樹が篠原明里に会いに行った日に当たるそうです。
制作資料の画像は、モデルとなった場所や新海さんによる裏話も添えて投稿されています。第2話「コスモナウト」で澄田花苗が波に乗るシーンのカットには、新海さんによる「『…私 乗れてる…!』というニュアンスをいただけますか?」「思いがけず乗れてしまった!感がほしいところなのです」との演出指示が直筆で書かれています。
第3話「秒速5センチメートル」の資料では、貴樹が恋人から受け取った携帯メールの文章、明里が貴樹に渡せなかった手紙の内容なども一部公開。不採用となった作品のポスターイラストは、「アカリの行く先に桜の木がある」というイメージで描かれたそうです。
新海さんは最後に「8年前の制作時は、こんなに地味で寂しいアニメーションでいいのだろうかとずっと迷いがありましたが、その後たくさんの方に好きだと言っていただけて幸せな作品となりました」とツイートしています。