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隅々まで華やかで鮮烈 舞台『刀剣乱舞』が表現する“刀”から見た「本能寺の変」



舞台『刀剣乱舞』最新作 2019年冬、東京・兵庫・東京凱旋・福岡公演決定!

舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺は、これまでに「弱虫ペダル」「薄桜鬼」「幕末Rock」などさまざまな人気作品を舞台化してきたマーベラスが制作を担当する作品。原作はDMMゲームズとニトロプラスが共同制作したパソコン・スマートフォン向けゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」。名だたる刀剣が戦士として顕現された“刀剣男士”を収集・育成・強化し、歴史改変をもくろむ敵を討伐していく刀剣育成シミュレーションです。2015年1月のリリースから瞬く間に人気を集め、わずか5ヶ月後の2015年6月には2ジャンルでの舞台化を告知。せりふ劇を中心としたストレートプレイ版はマーベラスが、歌やダンスなどを盛り込んだミュージカル版は、ミュージカル『テニスの王子様』などを制作するネルケプランニングが担当すると発表されました。

ネルケプランニングによるミュージカル『刀剣乱舞』は、2016年5月から始まる本公演に先駆けたトライアル公演を、2015年10月~11月にAiiA 2.5 Theater Tokyo(東京都渋谷区)で上演。1部はミュージカル本編、2部は刀剣男士がオリジナルの衣装をまとってパフォーマンスを繰り広げるライブといった斬新な2部構成が注目を集めました。マーベラスによる舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺は、2015年12月から出演キャストを随時発表。いわゆる“2.5次元”舞台で人気を博している豪華なキャスト陣が集結し、先行を含めたチケット販売はいずれも“即完売”状態になるなど、ファンの盛り上がりも白熱していました。

刀剣乱舞

刀剣乱舞

オフィシャル写真(提供:マーベラス)

刀剣乱舞

オフィシャル写真(提供:マーベラス)

本作の舞台は西暦2205年。歴史改変をもくろむ「歴史修正主義者」が過去への攻撃を始めたことを受け、対峙する時の政府は、歴史の守りとして「審神者(さにわ)」を過去へと派遣。物の心を励起(れいき)する審神者の力によって刀剣に宿る付喪神「刀剣男士」を生み出し、歴史を守る戦いへと身を投じます。そんなある日、新たな刀剣男士「不動行光」が本丸に顕現。戦国武将・織田信長が佩用(はいよう)し、後に近習・森蘭丸へと授けられることになる不動行光は、信長の愛刀であった誇りをあらわにするものの、同じく信長を元主とする宗三左文字、へし切長谷部、薬研藤四郎らとうまくかみ合いません。新たに近侍に任命された山姥切国広が、和の乱れた本丸を立て直そうと奔走する毎日。そんな中、織田信長が果てた歴史的事件「本能寺の変」への出陣命令が刀剣男士たちに言い渡されます。

刀剣乱舞

天下五剣とうたわれる三日月宗近を演じるのは、俳優・鈴木拡樹さん。本作の座長であり、最初に発表されたキービジュアルでも三日月宗近としての凛とした姿を体現していました。過去には舞台「弱虫ペダル」の荒北靖友、舞台「K」の伏見猿比古、ミュージカル「最遊記歌劇伝」の玄奘三蔵を演じるなど、さまざまな舞台で活躍。2010年~2012年に放送されていたバラエティー番組「戦国鍋TV」に出演した経験もあり、舞台ファンを中心に幅広い演技力で人気を集めています。ゲネプロ後に開催された囲み取材で、鈴木さんは「顔合わせの時に『戦ってください』という強い言葉を頂きました。なので我々一同、すべての物事において戦い続け、ご観劇される皆さまに最高に楽しんでいただけるステージを用意して、この作品を届けたいと思います」とコメント。また「次を目指すのもありますが、止まらぬよう、戦い続けてこの作品を終えたいと思っています」とも述べ、本作限りで終わらせず“次”も視野に入れた作品に押し上げるという強い意思をあらわにしました。

刀剣乱舞

演出・脚本を手掛ける末満健一さんは、演劇プロジェクト「ピースピット」(2016年5月現在、活動休止)を主宰するほか、過去には舞台「弱虫ペダル」の演出・脚本に携わる西田シャトナーさんが旗揚げした劇団「惑星ピスタチオ」(2000年解散)にも所属。自身がプロデュースする思春期のヴァンパイアを軸にしたオリジナル舞台「TRUMP」シリーズで注目を集め、近年では「K」や「磯部磯兵衛物語」といったマンガ・アニメを原作とする舞台にも取り組んでいます。見る者を自然と引き込んでいく深みのある世界観が特徴で、本作では「これまでの脚本家活動の中で最も稿を重ねた」とTwitterで明かすなど、こだわり抜いた様子も見受けられます。

音楽を担当するのは、舞台「弱虫ペダル」にも参加しているmanzoさんと、マーベラスが手掛けているゲーム「幕末Rock」などに楽曲を提供しているテルジヨシザワさんです。

刀剣乱舞

軸となるのが天正10年に起きた本能寺の変というだけあり、織田信長に縁のある刀剣男士たちが多く登場する本作。原作であるゲーム版にいわゆるストーリーは存在しないものの、それぞれの刀が持つ背景やゲームで聞くことのできるせりふをうまく織り交ぜながら、重厚かつ華やかな世界観を繰り広げていきます。引き締まった展開だけでなく、刀剣男士たちの個性がにじみ出る本丸での日常風景など、クスリと笑える和やかなシーンも必見。緩急を付けつつ怒涛のクライマックスへと続くストーリー運びは、末満さんの脚本・演出ファンにとっても心が沸き立つ内容になっています。

刀剣乱舞

本能寺の変という歴史的な出来事を“刀”を通して掘り下げていく独特の視点。これまでにない解釈を持って歴史を追えるだけでなく、その中で揺れ動く刀剣男士たちの“心”にもいつしか切なさを覚えます。もちろん、殺陣を中心とする目にも鮮やかなアクションも見どころ。殺陣が得意なキャストも多く、全体を通してふんだんに盛り込まれている刀の応酬は、着物のさばき方や身のこなし方もあわせて堪能したいポイントです。

刀剣乱舞

オフィシャル写真(提供:マーベラス)

https://www.youtube.com/watch?v=1zDW9oEixsg

大千秋楽に当たる5月20日(金)午後7時公演は、全国の映画館でリアルタイムのライブビューイングを実施。チケットはチケットぴあで5月17日(火)まで販売しています。また動画配信サービスのDMM.comでは、大千秋楽公演のアーカイブ配信が決定しました。HDストリーミング(7日間)とHDダウンロード(30日間)が用意されており、5月27日(金)からパソコンやスマートフォンでも公演を楽しむことができます。いずれの詳細も下記のページをどうぞ。

舞台『刀剣乱舞』 | ライブビューイング

舞台『刀剣乱舞』特設ページ - DMM.com 動画

舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺

(C)舞台『刀剣乱舞』製作委員会

<公演概要>
  • 東京公演:シアター1010
    • 2016年5月3日(火・祝)~5月14日(土)
  • 大阪公演:メルパルク大阪
    • 2016年5月17日(火)~5月20日(金)
<キャスト>

三日月宗近:鈴木拡樹
山姥切国広:荒牧慶彦
宗三左文字:佐々木喜英
江雪左文字:輝馬
小夜左文字:納谷健
薬研藤四郎:北村諒
へし切長谷部:和田雅成
不動行光:椎名鯛造
一期一振:廣瀬大介
鯰尾藤四郎:杉江大志
燭台切光忠:東啓介
鶴丸国永:染谷俊之

森蘭丸:丸目聖人
明智光秀:窪寺昭

アンサンブル:小笠原慶顕・釣本南・並木鉄平・福島悠介・外村泰誠・三上竜平・柳沢卓・山下潤・山田諒・結城伽寿也・吉田邑樹・渡辺寛久郎

<スタッフ>

原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMMゲームズ/Nitroplus)
演出・脚本:末満健一
音楽:manzo・テルジヨシザワ
主催:マーベラス/ニトロプラス/東宝/DMM.com
Twitter:@stage_touken

文: あおきめぐみ

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