若者やネットを中心に広がることが多い新語や造語。「アラフォー」や「草食男子」など、新語や造語が日常に根付き、常用しているケースもたくさんありますよね。現在、朝日新聞の天声人語で紹介されたとある新語が、「捏造ではないのか?」とウワサになっています。
▽asahi.com(朝日新聞社):天声人語 2010年4月6日(火)
4月6日付けの天声人語で触れた「与謝野る」という新語。歌人・与謝野晶子さんの孫に当たる与謝野馨元財務相が、新党結成の動きを見せていることにかけて紹介されたようです。
若い世代は新語を造るのがうまい。「与謝野(よさの)る」というのがあって、寝癖などで髪が乱れているのを指すそうだ。晶子の歌集「みだれ髪」に由来し、女生徒同士で「すごく与謝野ってるよ」などと言う。
しかし、この耳慣れない言葉に、あらゆる新語を生み出してきたネット上では「聞いたことがない」と冷ややかな反応が。
▽「与謝野る」ってどこで流行ってるの?ねえ教えて朝日新聞さん にゅーすde2ちゃん反応☆
▽第2の“アサヒる”? 天声人語に「与謝野る」登場 (1/2) - ITmedia News
朝日新聞は、安倍晋三首相が辞任した2007年に「仕事も責任も放り投げてしまいたい心情の吐露」という意味で「アベする」という造語を掲載し、「与謝野る」と同様に「聞いたことがない」というバッシングが多発。その後、ネットユーザーの間で言葉を捏造のことを「アサヒる」と言うようになった経緯があります。はてなブックマークのコメント欄でも、「“アサヒる”の実例。懲りないねえ。」や「まるで成長してない・・・」など、辛口のコメントが。
筆者が真偽のほどを確認したところ、「与謝野る」を紹介しているサイトを発見しました。
▽「与謝野るって?」(平成19年4月20日) (与謝野町)
京都府・与謝野町の公式サイトによると、「与謝野る」は『明鏡国語辞典』が行った「みんなで作ろう国語辞典」のキャンペーンで審査委員長賞を勝ち取った造語のようです。しかし、紹介されているのは平成19年4月20日。3年も前の言葉で、なおかつ大多数の人が耳慣れないと感じるものを、いまさら「新語」として紹介するのは確かに抵抗がありますね。
この騒動で「与謝野る」は3年越しの流行を見せるのか、「アサヒる」のように派生した新たな新語が生まれるのか。今後の動向が気になります。