2011年に発表された小説で最も面白かった作品をTwitterで投票する「第2回Twitter文学賞」の結果が、2月22日(水)に発表されました。国内部門、海外部門の2つに分けてトップ10を紹介するとともに、得票数と併せた全データをPDFファイルで公開しています。
▽ Twitter文学賞事務局: 第2回Twitter文学賞投票結果
国内部門の1位は津原泰水さんの「11 eleven」(河出書房新社)、海外部門の1位はジュノ・ディアスさんの「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」(新潮社)でした。国内部門の有効投票数は580、海外部門の有効投票数は475です。各部門のすべての投票結果はPDFファイルで閲覧できます。
「Twitter文学賞」は、ユーザーがツイートでその年に最も面白いと思った小説を投票することで決まります。第1回は2011年1月に開催されました。第2回の投票期間は2012年2月4日から2月12日までで、2011年1月1日から12月31日までの間に出版された国内の新作小説と海外の初訳小説を対象に、著者名、作品名、出版社とハッシュタグを書いてツイートすることで投票となりました。
「Twitter文学賞」の発起人は、書評家の豊崎由美さんです。豊崎さんは、2011年に自身のブログで開催の動機を説明。既存の「投票による民主的なランクづけ」に対しては「先鋭的な作品もはじいてしまうという無難なつまらなさを露呈してしまう」という理由で懐疑的であったものの、2009年末に「今年読んで面白かった海外文学」をTwitterで募った際に刺激的な結果が出たことをきっかけとし、以下のように考えたと書いています。
これはおそらく、わたしをフォローしてくださってる約1万人の方が、「そこそこ本を読む人」ではなく「すごく本が好き」な方だったからではないか。だとしたら、その皆さんを中心にして投票を募ったら、もしかすると「このミス」や「文春」や「本屋大賞」とは違う結果が生まれるかもしれない。そう思って、「Twitter文学賞」を立ち上げてみようと思ったんです。
▽ Twitter文学賞 ツイートで選ぶ2010年ホントに面白かった小説 - 書評王の島
オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)
- 作者:ジュノ ディアス
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/02/01
- メディア: ハードカバー