独立行政法人「産業技術総合研究所」(産総研)は、Webブラウザ上で国内の地質図や地質情報を閲覧できるサイト「地質図Navi」を11月1日から試験公開しています。タブレット端末やスマートフォンのブラウザでも利用可能です。
▽ 地質図Navi - 産総研
▽ http://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/nr20121206/nr20121206.html
「地質図Navi」では、産総研が整備してきた多くの地質図を表示できます。全国の地質分類を統一・編集した20万分の1の「日本シームレス地質図」、国内の地質の基本となる「5万分の1地質図幅」、海洋地質図や鉱物資源図などもそろっています。また、活断層や第四紀火山などの情報や、外部機関が配信している自然放射線量、農業環境などさまざまなデータを合わせて表示することも可能です。
「地質図Navi」に使われている地質図データは、多くの地図表示ソフトが対応する「TMS(Tile Map Service)」という規格で配信されます。そのため、独自のソフトでもTMS形式に対応していれば地質図データを取り込んでの利用が可能。地質図データをWebアプリケーションで利用するための機能をまとめたライブラリも一般公開が予定されています。
産総研は、2013年3月に「地質図Navi」の正式版を公開予定です。「地質図Navi」は地図に表示されるさまざまな情報を柔軟に扱うことを目指して開発されており、産総研以外の機関から配信される地理空間情報の利用を進めることで、表示できる情報を順次増やしていくとのことです。産総研は開発の背景について、誰でも自由に地質情報を活用できる環境を作ることで、建設や防災、自然教育など地質と関わる活動の品質向上が期待されると説明しています。