一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は6月19日(水)、海外と日本におけるネットの歴史をまとめた「インターネット歴史年表 ベータ版」を公開しました。世界初のWebサイトが誕生した日や、日本で首相官邸のサイトがオープンした年など、1958年から現在に至るまでのネットの歩みを紹介しています。
▽ インターネット歴史年表 - JPNIC
▽ 「インターネット歴史年表 ベータ版」の公開のお知らせ~Request for Comments:歴史年表への情報提供のお願い~ - JPNIC
インターネット歴史年表のベータ版は、ネットの歴史に関する資料を広く収集する目的で公開されました。年表では大きく「海外での出来事」「JPNIC/日本での資源管理」「日本での出来事」の3つに区切り、その年に起こったネットに関する出来事を時系列で表示しています。さらに「IPアドレス」「ドメイン名」「イベント」「ネットワーク」「デバイス・サービス」などのカテゴリーでも分類。それぞれの出来事について書かれた説明文では、関連するリンク先も紹介されています。
世界初のWebサイトが誕生したのは、1991年8月6日のこと。欧州原子核研究機構(CERN)のTim Berners-Leeによって公開され、現在も1992年当時のサイトを再現したページが残っています。日本初のWebサイトは1992年、文部省高エネルギー物理学研究所計算科学センター(現・高エネルギー加速器研究機構)のサーバを用いて公開されました。
▽ The World Wide Web project
▽ 日本最初のホームページ
1994年には、海外でYahoo!やAmazon.comが誕生。同年、日本では首相官邸が公式サイトを開設し、ソフトウェア紹介サイト「窓の杜」がサービスの提供を開始しています。このほか、2000年の「2ちゃんねる」オープン、2001年の「Wikipedia」プロジェクト始動、2004年の「Flickr」「Facebook」「mixi」誕生など、各ネットサービスの第一歩を振り返ることも可能です。
はてなブックマークには「勉強になる!これは頭に入れておきたい」「90年代前半の『道具が揃って加速した』感がすごい」「1994年にIIJの一般向けサービスが始まったんだよなー。UUCPサービスを契約したら、ただでor.jpドメイン1つもらえたっけ」といったコメントが寄せられています。
なおJPNICでは、内容の精度を向上させるために、ネットユーザーからの情報提供を受け付けています。募集の内容は、年表に載せるべきだと考える事象の概要やリンク先、記述が不正確なもの、使い勝手の向上に関する要望などです。
※記事初出時、ソフトウェア紹介サイトの名称を「窓の社」と記載していましたが、正しくは「窓の杜」でした。読者からのご指摘により、2013年6月28日(金)午後0時15分に当該箇所を修正しました。ご指摘ありがとうございました。