日本文学振興会は7月4日(木)、第149回芥川龍之介賞(以下芥川賞)と第149回直木三十五賞(以下直木賞)の候補作品を発表しました。芥川賞候補にはいとうせいこうさんや戌井昭人さんら5人の作品が、直木賞候補には恩田陸さんや湊かなえさんら6人の作品が選ばれました。
▽ 芥川龍之介賞|公益財団法人日本文学振興会
▽ 直木三十五賞|公益財団法人日本文学振興会
各賞のノミネート作品は以下の通りです。
<芥川賞>
- いとうせいこう「想像ラジオ」(文藝春号)
- 戌井昭人「すっぽん心中」(新潮1月号)
- 鶴川健吉「すなまわり」(文學界6月号)
- 藤野可織「爪と目」(新潮4月号)
- 山下澄人「砂漠ダンス」(文藝夏号)
<直木賞>
- 伊東潤「巨鯨の海」(光文社)
- 恩田陸「夜の底は柔らかな幻」(文藝春秋)
- 桜木紫乃「ホテルローヤル」(集英社)
- 原田マハ「ジヴェルニーの食卓」(集英社)
- 湊かなえ「望郷」(文藝春秋)
- 宮内悠介「ヨハネスブルグの天使たち」(早川書房)
※敬称略
芥川賞候補に選ばれたいとうせいこうさんは、作家のほかラッパーや俳優として知られる人物。2009年7月からはポップユニット「□□□(クチロロ)」の正式メンバーとしても活躍しています。ほか、パフォーマンス団体「鉄割アルバトロスケット」の主宰・戌井昭人さんや、「劇団FICTION」の主宰・山下澄人さんら、多彩な作家が名前を連ねています。
直木賞には、「六番目の小夜子」などの作品で知られる恩田陸さんがノミネート。恩田さんは過去4回、直木賞候補に選ばれています。ほか、「告白」や「夜行観覧車」などのミステリー小説を発表している湊かなえさんが、初めてノミネートされています。
選考会は7月17日(水)午後5時から、東京・築地の料亭「新喜楽」で開催されます。