発射直前に打ち上げ中止となったイプシロンロケット試験機について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、打ち上げ日を9月14日(土)以降に再設定すると発表しました。9月8日には原因究明・対策および特別点検を兼ねたリハーサルを実施し、計画通り進められたとのこと。打ち上げ日時の詳細は、決まり次第告知されます。
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▽ JAXA | イプシロンロケット試験機による惑星分光観測衛星(SPRINT-A)の打上げ日の再設定について
惑星分光観測衛星(SPRINT-A)を搭載したイプシロンロケット試験機は、8月27日午後1時45分に、鹿児島の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられる予定でした。しかし、自動カウントダウンシーケンス中に地上装置で姿勢異常が検知されたため、打ち上げ約19秒前に自動停止。打ち上げは中止となりました。
JAXAが9月4日に発表した資料によると、打ち上げ中止の原因は、地上装置によるロケットの姿勢データの監視開始が、搭載計算機の姿勢計算開始より約0.07秒早かったことによるもの。地上装置がこれを姿勢異常と判定し、自動停止が掛かったとのことです。
▽ JAXA | イプシロンロケット試験機打上げ中止の原因究明状況について
プロジェクトマネージャーの森田泰弘さんは、特設サイトで「今回の打ち上げ中止は心身ともに緊張が頂点に達した瞬間のできごとであり、その後の毎日はとてもつらいものでした」と心境を明かすとともに、多くの応援メッセージに励まされたと感謝を述べました。加えて、イプシロンロケットで挑戦する「超のつく革新技術」の実現や、応援に応える唯一の方法は打ち上げの成功であるとして、「チーム一丸となって、勝利の瞬間を皆さんにお届けしたいと思っています」と、再打ち上げに向けた意気込みをつづっています。
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