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京都のおいしい「あんぱん」9種類を味わう 老舗の卵専門店や和菓子店が作る“逸品”



SIZUYAPAN(京都駅)

http://www.asty-kyoto.co.jp/kyoto/detail31.html
京都駅でおみやげ買うなら、あんぱん専門店「SIZUYAPAN」さんを全力でおすすめしたい。 - @pinkpeco
京都駅の新幹線八条口改札を出た先にあるのは、京都で展開するベーカリーチェーン「志津屋」のあんぱん専門店「SIZUYAPAN」。白を基調とした店構えと、和を思わせる家紋のようなロゴデザインが目を引きます。あんぱんのラインアップは、定番9種類と季節替わり2種類の、計11種類を常時用意。それぞれに和菓子の要素を取り入れているだけでなく、各種ごとに異なる“家紋”をあしらうなど、パッケージデザインにもこだわっています。

今回は「MACCHA OGURA」(210円)と「ANNOIMO」(210円)の2つを購入しました。

「MACCHA OGURA」は、酒かす入りの抹茶パンで丹波大納言あずきの粒あんを包んだという、京都らしいあんぱんです。手に取るとずっしりとした重みが伝わり、中には粒あんがぎっしりと詰まっていました。あんこが好きな人にとってはたまりません。

口に入れると、抹茶の苦みと酒かすの香りがほのかに広がります。粒あんはしつこくない控えめな甘さで、隙間がないくらい中に詰まっていたにもかかわらず、思いのほかさらっと食べられました。

「ANNOIMO」は、安納芋と丹波大納言あずきを、白パンで包んだ1品。安納芋のなめらかな舌触りが印象的です。スイートポテトを食べているような味わいでした。

一之舩入 un cafe Le Petit Suetomi(京都市中京区)

http://okura.kyotohotel.co.jp/meal/suetomi/menu/japanese.html
http://souda-kyoto.jp/travel/eat/produce.html
京都の中心部・三条河原町近くにあるLe Petit Suetomi(ル・プティ・スエトミ)は、京都ホテルオークラ北側のビル1階にあります。老舗の和菓子店「末富」と京都ホテルオークラのベーカリーがコラボレートし、2012年にオープンしました。

秘密基地につながっているような細い通路を進んでいくと、ウッドデッキのテラス席が現れます。目の前には高瀬川があり、天気のいい日には、風情のある景色を眺めながらカフェメニューを楽しみたくなります。店内では、宝石を飾るようにあんぱんや和菓子がショーケースで飾られていました。テイクアウト用のあんぱんには、こしあんを使った「あんぱん」(315円)と、粒あんの「ブリオッシュあんぱん」(315円)が用意されています。

生地がふっくらとした「あんぱん」は、こしあんが滑らかで大福のようです。中には、末富がじっくり炊き上げたというあんが使われています。あっさりとした上品な味わいで、生地の上に乗っているゴマの味もしっかりと口の中に残りました。

粒あんが詰まった「ブリオッシュあんぱん」は、生地に練り込まれたバターの風味が口の中に広がっていきます。生地だけでもおいしく食べられそうです。

「あんぱん」と同様に上品なあんの味わいと、ゴマの香りがしっかりと楽しめます。2つともパン生地、あん、ゴマの味のバランスが絶妙で、1個315円と少し値が張るものの、納得のいく“逸品”でした。

進々堂 三条河原町店(京都市中京区)

進々堂
進々堂は、京都市内に展開するベーカリーチェーンです。今回は、京都の中心街にある三条河原町店を訪れました。そばには三条大橋がかかる鴨川があり、観光の休憩や散歩の途中などに立ち寄ることもできそうです。

「さくらさくあんぱん」(181円)は季節限定のメニューで、桜もち風味のあんと、桜もち風のフィリングが入っています。パンの形でも花をイメージしています。真ん中には、桜のつぼみが乗っていました。食べる前から桜の匂いがほのかに香り、春らしさを感じます。舌触りは和菓子のようで、生地のわずかな塩加減がほどよいバランスを生み出していました。

次に食べた「洛中小倉あん」(160円)は、今回購入したあんぱんの中でも一番大きく、ふっくらとしていました。中にはあずきの形が見えるほどの粒あんが入っており、しっかりとした噛みごたえがあります。


三木鶏卵(京都市中京区)

京都 錦小路 三木鶏卵 [だし巻卵専門店]
京の台所・錦市場の中に店舗を構える三木鶏卵。だし巻き卵専門店としてスタンダードなだし巻きや穴子巻などを並べる傍らで販売しているのが、卵の黄身をたっぷりと使った「黄味餡ぱん」(150円)です。中には、白いこしあんに卵黄を練り込んだ「黄味餡」が入っています。だし巻き卵の専門店なのにあんぱんを販売している理由は、卵のおいしさをもっと伝えたいという店主の思いからだそうです。

一口食べると、とろけるような黄味餡の味わいが広がります。口当たりもなめらかで、卵のおいしさや甘さも感じられました。

小さなサイズを5個詰め合わせた「小玉黄味餡ぱん」(400円)も販売されているので、友だちや家族へのお土産にもよさそうです。サイトでは通販も受け付けています。

Boulangerie MASH Kyoto(京都市下京区)

Boulangerie MASH Kyoto「まっしゅ京都」店長ブログ - 楽天ブログ
烏丸通りから少しそれた路地に位置するBoulangerie MASH Kyotoは、雑誌やテレビにも取り上げられている人気店です。2014年で10周年を迎えた同店は、京都らしいパンだけでなく、フランスパンや季節のパンなども取り扱っています。パンを取るトレーは漆を塗ったようなデザインで、高級感があふれていました。

食用のスミレの花が乗った「新・花のいろは、、、」(170円)は、シンプルでありつつも華やかな見た目が印象的です。生地には城陽酒造の生原酒「たれくち酒」の酒種を使用。中には紫芋のこしあんが入っています。白い生地に紫が映える雅な1品で、食べるとフルーティーな後味が残りました。

「藤壺」(210円)には、京都の日本茶専門店「一保堂」の抹茶と玉露を練り込んだ生地が使われています。名前の由来は、源氏物語に登場する光源氏の想い人・藤壺から。切なくて甘い、決して許されない禁断の恋を、抹茶の苦味で表したとのことです。

一口食べると、口の中にお茶の風味がふわっと広がります。中には粒あんがたっぷり詰まっていて、お茶の苦味との相性もよく、バランスのいい甘さでした。抹茶の白玉も入っていて、生地と同じくもちもちとした食感を楽しめます。上には金粉も乗っていました。


今回は、京都の中心部からアクセスしやすいパン屋さんを紹介しました。観光で歩き疲れたときは、各店こだわりのあんぱんで甘さを補給するのもいいかもしれません。

※本記事中の商品価格は2014年2月時点の情報です


京都の“おいしいパン屋さん”特集、前回までの記事は下記をどうぞ。
京都のおいしい「クロワッサン」5つを食べ比べ フランス本場の味、2種のクリーム入りも - はてなニュース

All illustrations by やまだりょうみ
文: あおきめぐみ

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