映画やアニメなどの登場人物が死んでしまいそうな兆候を指す「死亡フラグ」という言葉があります。ふとしたことからマンガ家・後藤寿庵さんを中心にTwitterで広がったその語源についての議論が、Togetterにまとめられました。そのまとめをきっかけとして、語源や初出を調査したブログ記事がはてなブックマークで注目され、ユーザーの意見も多く書かれています。
▽ 死亡フラグを追いかけて - 最終防衛ライン3
はてなユーザーのlastline(id:lastline)さんは、古くから死亡フラグと同じ意味合いの表現や概念は存在していたことを初めに挙げ、言葉ができたことからその概念が認知されやすくなり、一般に広まったと指摘しました。
1990年代中ごろには、アドベンチャーゲームなどのコンピューター処理における条件付けが「フラグ」と呼ばれていたことから、「フラグ立て」という言葉が当たり前に使われるようになったとのこと。そこから“ゲームオーバーのフラグ”の意味として、死亡フラグという言葉が生まれたと考察しています。
現在の死亡フラグに近い意味で使われている最古の事例は、2002年1月8日に書かれた中国の古典『三国志演義』についてのページだそう。ただし、厳密な初出は2000年以前の雑誌や書籍、Webページ(削除されたものも含む)の可能性があると指摘。紙媒体以外に初出があった場合、発見は困難を極めると推測しています。一般に波及したのは2003年から2005年あたりで、アニメ「機動戦士ガンダムSEED」「名探偵コナン」など、登場人物の死ぬ回数が多いアニメの登場が関係しているようです。
▽ http://www.geocities.jp/sangokusi_review/200201a.html
はてなブックマークのコメント欄には、読み応えのある考察に「オタク系学部ならもうこれで4単位」「広くさっぱりとまとめられた良い記事」「結論出てなくて気になってた」などのねぎらいの言葉や、「映画からの影響もあるのかなと思った」のように独自の見解を述べる感想も集まりました。
<主な死亡フラグ>
- ヤクザが“足を洗う”ことを示唆する
- 寡黙な人が、身の上話をする
- 目立たない脇役が目立つ。一話まるまる脇役のエピソードになるなど
- 主人公を見捨てて逃げて、いなくなる
- 地下室をさぐって物音に驚き、「何だ、猫か・・・・」で振り向くと・・・・!
- 「ここは俺にまかせて先に行け」
- 「後で合流しよう」
- 「今日は熱い一日になりそうだ」
- 「うそだ! 俺が確かめてくる!」
など